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お別れ会・偲ぶ会について

お別れ会・偲ぶ会とは、一般的な葬儀とは異なるセレモニーです。故人が社会的な立場や影響力のある人物だった場合、葬儀が終わったあとにお別れ会や偲ぶ会を執り行い、多くの方がお別れをできる場所を作ることが目的となっています。そこで、お別れ会や偲ぶ会の形式や一般の葬儀との相違点、形式などを詳しく解説します。

お別れ会・偲ぶ会とは

お別れ会・偲ぶ会とは、一般の葬儀を終えたあとに、日を改めて行う故人を供養するセレモニーのことです。 故人の友人・知人を招いて行う小規模なお別れ会もあります。

お別れ会・偲ぶ会の開催時期についてはこちらで詳しく記載しております。

一方、故人が社会的な地位が高い人物だったり有名人だったりするときは、ファンや関係者などが参列する数千人規模のお別れ会が催されることもあります。形式や会場 は葬儀よりも自由度が高く、故人の趣向や出席者の人数によって決められることが多いでしょう。

一般的な葬儀との違い

一般的な葬儀は、僧侶による読経があったり参列者が焼香をしたりと、宗教色が強い儀式です。形式や流れも宗旨宗派によってほぼ決まっていて、自由度が低いといえるでしょう。 一方、お別れ会・偲ぶ会では、宗教に縛られない自由なスタイルで故人を偲ぶことができます。故人の人となりや社会的な立場、友人関係や趣味などが反映された、故人をより身近に感じられるセレモニーになることが多いでしょう。

お別れ会・偲ぶ会の形式

お別れ会・偲ぶ会の形式や行う場所は、故人やご家族、主催者の趣向に合わせて自由に決められます。このため、お別れ会・偲ぶ会の形式は無限に考えられますが、代表的な形式として「セレモニー形式」「パーティー形式」の2つをご紹介します。

セレモニー形式

セレモニー形式のお別れ会・偲ぶ会とは、通常の葬儀から宗教的な要素を取り除いた会になっています。会場の正面には花祭壇が設置され、故人の生前の様子が紹介されたり弔辞のスピーチや弔電披露があったりします。 セレモニー形式のお別れ会・偲ぶ会では、祭壇が設けられるため、広いスペースが必要です。このため、葬儀会場やホールなどで行われることが多い傾向にあります。

パーティー形式

 

パーティー形式のお別れ会/偲ぶ会とは、文字通りパーティーのように出席者全員での会食が行われる会になっています。献花や弔辞のスピーチ、弔電披露などはありますが、一連の式次第を終えたあとはブッフェスタイルで会食を行うのが一般的です。

会食の際に故人が生前好んでいた音楽や映像が流れることも多く、ホテルや大規模なレストランなど、広い空間があり音響設備が整っている場所が適しています。 ただし、ホテルやレストランでは、ご遺骨の持ち込みを拒否されることも多いので、その点は注意して会場を選びましょう。

お別れ会・偲ぶ会までの流れ

お別れ会・偲ぶ会は、通常の葬儀を終えたあと、1ヶ月以上経ってから行うのが一般的です。葬儀よりも出席者の多い、大規模な会になるケースが多いので、準備の時間が十分に必要となるでしょう。準備期間の流れは次の通りです。

約4週間前

  • 葬儀が終わったあと、お別れ会・偲ぶ会の開催日程や場所を決める
  • 故人と親しかった友人・知人・関係先などに案内状を送る
  • 出欠の返信をもらい、出席者の人数を確認する
  • 招待状の書き方についてはこちらを参照ください

    約3週間前

    • 会場に出向き、式場の担当者と式次第について打ち合わせをする
    • 飲食関連も含めて、会にかかる費用の見積もりをもらう
    • 出席者のリストを作成し、弔辞のスピーチをしてもらう人を選定する

    約2週間前

    • お別れ会の内容や式次第、音楽や映像などといったことの確認をする
    • 最終的な費用を計算してもらい、前金を支払う

    約1週間前

    • 出席者の最終確認をし、飲食の発注を行う
    • 主催者やご家族が集まって、実際の会場でリハーサルをする

    お別れ会・偲ぶ会の費用相場

    お別れ会・偲ぶ会の費用相場は、規模や内容によって異なります。しかし、一般的には出席者1人につき1~2万円程度と考えるとよいでしょう。お別れ会の相場感や費用のかかる項目について説明します。

    • 会場の使用料
    • オリジナルの演出に必要な費用
    • (パーティー形式の場合は)出席者の食事や飲み物の費用

    出席者の人数によって、借りる会場の規模は変わってきます。会場は広ければ広いほど、使用料が高くなる傾向にあります。また、音響や映像など特別な演出があれば、その分オプションで費用が発生する可能性があるでしょう。 出席者と食事をいただきながら故人を偲ぶ場合には、飲食代がかかります。

    お別れ会・偲ぶ会当日の流れ

    お別れ会・偲ぶ会は自由な形式で行われるので、決まりきった式次第はありません。しかし、多くの場合、次のような流れで執り行われることが多い傾向にあります。

    • 受付
    • 開会の挨拶
    • 黙祷
    • 故人の人生の紹介
    • 献花
    • 弔辞スピーチ
    • 会食・歓談
    • 遺族からの挨拶

    お別れ会・偲ぶ会の参列マナー

    お別れ会・偲ぶ会には、一般的な葬儀とは異なるマナーがあります。とくに服装や香典については違いが大きいので、招待された場合には注意しましょう。具体的な注意点について解説します。

    服装について

    お別れ会・偲ぶ会では、招待状に「平服でお越しください」と書き添えていることがあります。「平服で」といわれても、カジュアルな服装は避け、ダークカラーのスーツやツーピース、ワンピースなどを着用するのが好ましいでしょう。 会場が葬儀社のホールの場合には、喪服を着用しても構いません。反対に、ホテルやレストランが会場になっている場合には、ほかの利用客に配慮して、喪服は避けたほうがよいケースもあります。何を着たらよいのかわからないときは、主催者に確認してみるとよいでしょう。

    香典について

    一般の葬儀に参列する際は、香典を持参して受付で渡すのがマナーです。しかし、お別れ会・偲ぶ会の場合には、会費制を採用することが多くなっています。会費制のお別れ会・偲ぶ会に出席するなら、白い封筒に会費を入れておき、受付で渡しましょう。 会費制ではない場合には、通常の葬儀と同様に香典を包みましょう。

    その他マナーについてはこちらを参照ください