十三回忌法要

故人を偲ぶ十三回忌法要は、故人の冥福を祈る大切な儀式です。しかし、準備やマナーについての知識がないと、参列者として失礼な行動を取ってしまうかもしれません。そこで、本記事では、十三回忌法要に必要な準備やマナーについて詳しく解説します。

十三回忌

十三回忌法要とは

十三回忌法要は、故人が亡くなってから12年目の命日に執り行われる年忌法要です。十三回忌だからといって、特別にしなければいけない儀式などはありません。今まで営んできた年忌法要とほとんど変わりませんが、規模を縮小して執り行うことが多い法要です。
仏教の世界では亡くなった後に何度も追善供養を行い、回忌を重ねることで故人は仏と一体となるとされています。そのため、十三回忌では、万物の慈母で宇宙の真理にあたるとされる大日如来と一体になると言われています。

十三回忌法要にふさわしい服装

十三回忌法要になると、参列者の大半が親族になることが多いため、略喪服を着用しての参列が一般的です。平服と案内されることもありますが、法要では略喪服と捉えてダークカラーのスーツやワンピースなどを着用するようにしましょう。
子どもが参列する際は、学校の制服を着用するのがおすすめ。柄や色味のあるデザインであっても、制服の場合は問題ありません。小さな子どもや制服がない時は、装飾の少ないデザインで落ち着いたトカラーの洋服を着用しましょう。

十三回忌法要に必要な持ち物

十三回忌法要もこれまでの法要と持ち物は一緒です。
男性は基本的にジャケット等のポケットに荷物をしまうため、カバンを持たないケースが多く、女性は布製のバックに手荷物を入れます。
カバンに荷物が入りきらない場合には、サブバッグを用いても構いません。

施主の持ち物

  • 数珠
  • 送料にお渡しするお布施やお車代など
  • 袱紗
  • ハンカチ(白)
  • ティッシュ(白無地)
  • 返礼品
  • 仏花・線香(お墓参りをする場合)

参列者の持ち物

  • 香典やお供え物
  • 袱紗
  • 宗派ごとに合わせた数珠
  • ハンカチ(白)
  • ティッシュ(白無地)

十三回忌法要で呼ぶ人は?

年忌法要は、何回忌まで親戚を呼ばなくてはいけないといった決まりはなく、人数制限等もありません。そのため、一般的に七回忌法要以降は小規模な法要にすることが多いです。
十三回忌になると故人を知る関係者が高齢になっていることもあり、声を掛ける範囲も親しい近親者に厳選し、家族だけで行うこともあります。
故人や先祖の供養のため、どこまでの人を招くかは相手との関係性や地域、親戚の中でのしきたり等を優先して決めるようにしましょう。

十三回忌法要の流れ

十三回忌法要もこれまでの法要と同じ流れになります。多くの場合、会場となるのは菩提寺か自宅になります。
法要自体は、大体1時間程度になります。お墓参りを行う場合は30分~1時間程度、会食を行う場合は移動を含めて2時間ほどの時間をみておくといいでしょう。

十三回忌法要当日の主な流れ

  1. 僧侶の入場
  2. 施主の挨拶(開始の挨拶)
  3. 僧侶の読経
  4. 参列者の焼香
  5. 僧侶の法話
  6. 僧侶の退場
  7. 施主の挨拶(法要後の挨拶)
  8. お墓参り(近隣にある場合)
  9. 会食(行わない場合もある)

十三回忌法要のマナー

近親者で執り行われることが多い十三回忌法要ですが、施主として気を付けておきたいマナーがあります。

お布施(読経料)

僧侶にお務めをお願いする場合は、用意しておく必要があります。宗派や地域の慣習、戒名などによって金額は異なりますが、相場としては3~5万円程度とされています。 お布施の他に「御車代」や「御膳料」が必要な場合は、金額が変わります。

お供え物

身内だけで営む場合も持参します。他の法要と同様に、後に残るものはマナー違反。日持ちのするお菓子や飲み物、果物、お花などが選ばれています。

返礼品

香典やお供え物のお礼として、施主が用意します。昔から消費したらなくなる「消え物」やタオル等の「白い物」が良いとされています。

十三回忌法要の前倒しと先送りについて

十三回忌法要に限らず、法要は原則として故人の命日に行うものとされています。
しかし、命日が平日の場合や参列者の都合を考慮すると、命日当日の法要は難しいこともあり、前倒しの日程で行うのが通例です。
また、同じ年に他の年忌法要がある場合は、先送りして他の法要と合同で供養する「併修」にするケースもあります。
ただし、特別な事情がない限りは、七回忌以降からという考え方が一般的です。併修を行う際は、早い方の命日に合わせて営まれます。