弔い上げとは
更新日: 2023/10/13
弔い上げとは、故人のために行なう最後の年忌法要を指します。従来は、三十三回忌を弔い上げとすることが多かったですが、近年は弔い上げのタイミングが早くなってきています。今回は、弔い上げのタイミングやマナー、昨今の傾向についてまとめました。
弔い上げとは
弔い上げ(とむらいあげ)は、最後の年忌法要のこと。年忌法要とは、故人が亡くなった後に、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌など、3と7がつくタイミングで行なう法要を指します。三十三回忌以降は全ての魂が極楽浄土に行けると考えられているため、三十三回忌や五十回忌などの節目を最後の年忌法要とすることが多いです。
弔い上げのために特別な儀式などはありませんが、普段の法要とくらべて規模を大きくしたり、菩提寺で行なう場合もあります。
弔い上げを行うタイミング
最後の年忌法要である弔い上げを行なうタイミングは、宗派によって違いますが三十三回忌が多いです。三十三回忌とは、命日の32年後に行なう法要のこと。故人が亡くなってから長い時間が経っているため、家族や親族が高齢になり弔い上げの開催が難しいときもあります。近年は、参列者の負担を考えて、七回忌や十三回忌を弔い上げとするケースも増えてきています。
弔い上げの流れ
弔い上げとなる法要でも、他の年忌法要と流れは変わりません。僧侶が到着したら、施主による始まりの挨拶を行ないます。僧侶による読経や参列者による焼香が済んだら、僧侶の法話を聴きます。
その後、施主による終わりの挨拶を行なったら会食を開始。会食の前にお墓参りを行なう場合もあります。他の法要とは違い、会食に肉や魚料理をふるまいます。
弔い上げのマナー
弔い上げは、他の年忌法要よりも規模が大きくなるため、喪服を着用しましょう。基本的に、弔い上げは菩提寺で行なわれるため、自宅やセレモニーホールで行なう他の年忌法要で着用する略喪服ではなく、格式が上である準喪服を選びます。
弔い上げのお布施は、3〜5万円が相場。通常の年忌法要より、少し多めに包む人が多いようです。御車代と御膳代も忘れずに用意しましょう。
弔い上げは早められる?
弔い上げは、一般的に三十三回忌が多いですが、タイミングを早めることも可能です。三十三回忌や五十回忌は、故人が亡くなってから30年以上経過しているため、家族や親族の環境が変わって法要の開催が難しいときがあります。
早めの弔い上げとして、十七回忌を選ぶ家族が多いですが、さらに早めたいときは親族と相談の上で、七回忌や十三回忌が弔い上げになるケースもあるようです。
弔い上げの後にすること
弔い上げが終了したら、「位牌の片付け」と「永代供養の手続き」を行ないます。 戒名が書かれている位牌には、個人の魂が宿っていると考えられています。そのため、弔い上げ後に僧侶による魂抜きの儀式を行います。魂が抜けた位牌は、菩提寺でお焚き上げをしてもらいましょう。
弔い上げの後は、納骨してあった遺骨を合同墓へ移動して、永代供養とすることが可能となります。遺骨を合同墓に移動すれば、寺院のスタッフによる供養が受けられるのが永代供養の魅力。合同墓は他人の遺骨と自分の遺骨が混ざってしまうため、埋葬後に心変わりをしても遺骨を取り出せない点に注意が必要です。