三回忌法要

三回忌とは、故人の冥福を祈るために行われる法要の一つです。遺族や近親者が中心となって執り行われます。この記事では、三回忌法要の流れや挨拶例、香典相場、マナーについて解説します。また、準備に役立つ情報もご紹介します。

三回忌

三回忌とは

三回忌とは故人の命日から翌々年に行われる法要のこと。亡くなってから2年後の命日に執り行われます。 なぜ、2年後なのに三回忌と言うのかというと、年忌法要では、三回忌以降を「満年齢」ではなく「数え年」でカウントするため。亡くなった日を最初の忌日として数えるので、翌々年(2年後)の忌日は3回目ということになります。 そのため、三回忌=3年後ではないので要注意。1周忌以降は、1年プラスして数えると覚えておきましょう。

三回忌法要の流れ

三回忌法要に限らず、地域や宗派によって法要の順番はさまざま。法要に関しては、特に決まった形式はありません。 三回忌法要の場合は、近年は遺族だけで集まったり、身近な親族だけで執り行うケースも増えてきています。規模によって異なることもありますが、基本的な三回忌法要の流れを紹介します。

  1. 喪主による挨拶
  2. 僧侶による読経
  3. 参列者のお焼香
  4. 僧侶による法話
  5. 喪主による挨拶
  6. お墓参り(遠方の場合は省略)
  7. 会食場所へ移動
  8. 会食

三回忌法要の挨拶例

三回忌法要を開始する時と終了する時には、喪主による挨拶を行います。挨拶は簡潔に行うことがポイントです。

開始の挨拶例

「本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。これより(戒名)の三回忌法要を執り行いたいと思います。」 当日の流れを伝える場合は、「法要後はお食事の席も用意しておりますので、長いお時間になりますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。」などの簡単な案内を行います。

終了の挨拶例

「◯◯寺(寺院の名前)様、ありがとうございました。本日お集まりいただいた皆様には心より御礼申し上げます。」会食を行わない場合は、「御礼の品をご用意しておりますので、大変恐縮ではありますが、お受け取りいただきたくお願いいたします。」などの案内を加えます。

三回忌法要の香典

三回忌法要の香典についても、一回忌法要と同様の考え方で用意します。故人と近しい間柄であるほど、高めの金額を包むのが一般的。香典の相場としては、親族の場合は10,000〜50,000円、親族以外の場合は5,000〜10,000円を目安に包みます。 金額を決める際は、奇数となるようにするのがマナー。割り切れる数字となる偶数は、縁が切れるという意味を連想させるのでタブーとされています。また、忌み数とされる「4と9」も避けるようにしましょう。

三回忌法要の準備

三回忌法要に参列するためには、事前に準備が必要です。服装や持ち物、席順や座り方など、気を配るべきポイントはたくさんあるのでチェックしておきましょう。

服装や持ち物について

三回忌法要までは、略喪服を着用します。僧侶を招いて法要を行うのであれば、儀式にふさわしい装いをする必要があります。 男性の場合は、男性は無地のブラックスーツ、女性の場合は黒色無地のアンサンブル、ワンピース、スーツのいずれかを着用するといいでしょう。

席順や座り方について

席順は焼香の順番と異なるため、気を付けなければなりません。 まず、僧侶や住職は最上座の主席に座ります。その後に親族の年長者から座っていきます。 次に故人と特に親しかった友人や知人の順番と続いていきます。迷った場合は年長者から上座を勧めます。施主とその家族は末席に座るのが通例です。

三回忌法要でのマナー

三回忌法要では、故人を偲び、故人の冥福を祈るために参列します。参列者としては、慎ましく、敬意を表すマナーを守ることが求められます。参列前には、服装や持ち物などの準備を整え、祭壇でのマナーや香典の渡し方にも注意が必要です。

参列前の注意点

三回忌法要は案内される人数も縮小される場合が多く、親族やごく親しい方を招いて執り行われることが増えています。 そのため、四十九日法要や一回忌法要よりも簡略化されることもあります。しかし、家族だけの法要であっても、最低限のマナーを守って参列するようにしましょう。

祭壇でのマナー

宗教宗派によってマナーは異なりますが、仏式の場合は、祭壇を飾るためのろうそくや線香、お花の準備を行います。 法要のお供えでは、殺生をイメージさせる生ものはNG。お供え物を用意する際には、避けるようにしましょう。

香典の渡し方

三回忌では受付を設けていないことが多いため、香典を渡すときは施主に挨拶するときに直接渡します。 渡す際には両手を添えて渡すのがマナーです。三回忌の場であっても、袱紗(ふくさ)や黒いハンカチなどに包んで、持参するようにしましょう。