二十三回忌法要
更新日: 2023/06/02
故人を偲び、冥福を祈る供養として、日本には様々な法要があります。その中でも、二十三回忌は故人を偲び、冥福を祈る重要な節目の一つです。亡くなってから22年目の命日に行われるこの法要は、故人の冥福を祈り、また、故人との思い出を語り合う機会でもあります。この記事では、二十三回忌についての基本的な知識や手順、マナーについて解説し、参列する人が心地よく過ごせるように詳しくご紹介します。
二十三回忌法要とは
二十三回忌とは、故人が亡くなってから22年目の命日に行われる法要のこと。故人が亡くなってから時間が経てば経つほど法要の規模は小さくなる傾向ですが、二十三回忌法要は他の法要とくらべてさらに限られた人のみで行なうことが多いです。案内状を出すことはせず、ごく近しい親族のみで行なうのが二十三回忌の特徴。もともと規模が小さい法要であるため、法要を省略する家族も増えてきています。しかし、宗派によって二十三回忌法要の重要度が違い、浄土真宗では積極的に法要を行なっています。
二十三回忌法要を行う理由
仏教では、年忌法要は三と七がつく年に行なうルールであり、亡くなった故人を供養をするために二十三回忌を行ないます。故人が亡くなってから23年経過しており、参列者も年を重ねたり環境が変化したりして、法要に参列するのが難しいケースもありますよね。そのため、他の親族の年忌法要と合わせて行ない、参列者の負担軽減を図るのも選択肢のうちのひとつ。しかし、一年近く法要が前後するのは避けた方がいいため、命日が近い人と法要を合わせるといいでしょう。
二十三回忌法要の服装とは
二十三回忌法要は、他の法要と同様に略礼装を着用します。略礼装とは、男性は黒やグレーのスーツに白いシャツや黒のネクタイ、女性は落ち着いた色のワンピースに黒のストッキングを合わせた服装を指します。法要の場所が自宅か菩提寺かでも服装が変わりますが、自宅で法要を行なうときは普段着を避ければ、略礼装よりも少しカジュアルでも問題ありません。一方、法要を菩提寺で行なうときは略礼装もしくはフォーマルの私服を着用します。
二十三回忌法要のマナーとは
お布施は故人が亡くなってから時間が経つと次第に金額が下がる傾向ですが、二十三回忌のお布施は1〜5万円程度が相場。僧侶に会場まで足を運んでもらうため交通費として5千〜1万円程度、会食に参加されないときは御膳代として5千〜1万円程度お包みします。
二十三回忌法要の参列者は、香典を持参。香典の相場は、故人が祖父母や父母のように近しいときは、1〜5万円程度を不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)に入れます。不祝儀袋には基本的に「御霊前」と記載しますが、浄土真宗を信仰しているときは「御仏前」と書く点に注意しましょう。
二十三回忌法要の手順
二十三回忌法要を行なうためには、日時の設定、場所の選定、招待者を決めます。法要の会場代とは別に、お布施と参列者への香典返しを用意。法要当日には、施主からの挨拶がありますが、参列者への感謝の気持ち、僧侶の紹介などを短時間で行ないます。他の法要と同じく、参列者による焼香、僧侶による法話、施主による終わりの挨拶、会食と進めます。お布施の金額を迷った時は、過去に法要を行なったことのある親族にいくらお包みするべきか相談するといいですよ。