故人のパソコンのパスワードがわからない場合の対処法
更新日: 2023/10/13
故人が遺したパソコンやスマホには、大切な思い出や情報が詰まっていることがあります。しかし、故人がパスワードを設定していた場合アクセスできなくなることもあります。
故人のデジタル遺品を整理するためには、パスワードを解除する必要がありますが、簡単に解除することはできません。本記事では、故人のパソコンのパスワードがわからないときの対処法として、初期化の方法やデジタル遺品の扱い方について解説します。
故人のパソコンのパスワードがわからないときの対処法
故人がパスワードをメモしていたか確認する
パスワードを忘れないように、故人が生前にメモをしていた可能性があります。手帳やエンディングノートをチェックして、パソコンのログインパスワードを確認しましょう。またはパソコンにパスワードが書かれた付箋が貼っていることもあるので、パソコンの周りをチェックしてみるのもおすすめです。
パソコンメーカーに問い合わせる
どうしてもパスワードがわからない場合には、パスワードを初期化して再設定できる可能性もあります。パソコンメーカーに問い合わせてみると解決するかもしれません。
デジタル遺品サポート業者に問い合わせる
デジタル遺品やパソコンのトラブルに対応できる業者に問い合わせるのもおすすめです。何度も誤ったパスワードを入力すると、パソコンにロックがかかることもあります。専門の業者に依頼すれば、費用はかかりますが、確実にパスワードの解除や必要なデータの取り出しを行ってくれます。
パソコンを初期化する
パソコンの中に入っているデータが必要でない場合には、パソコンを初期化してもよいでしょう。故人が使用していたパソコンを廃棄したりリサイクルしたりするときは、事前に初期化してデータを消去します。
パスワードを解除する方法
Windowsのパスワードを解除する方法
Windowsのパスワードを解除するときは、サインインの画面で「パスワードのリセット」をクリックします。すると、故人が設定した「セキュリティの質問」が出てきます。この質問に答えられると、新しいパスワードを設定可能です。セキュリティの質問では、母親の旧姓やペットの名前などがよく設定されています。
Macのパスワードを解除する方法
Macのパスワード解除は、誤ったパスワードを3回入力すると出現する「パスワードリセットオプション」を選択するところから始めます。Apple IDでサインインするか、File Vaultの復旧キーを入力して、パスワードをリセットします。
デジタル遺品としてパソコンを扱う際のポイント
大切なデータのバックアップ
パソコンがデジタル遺品になってしまったときのために、大切なデータはバックアップしておきましょう。データのバックアップは万が一自分が亡くなったときだけでなく、何らかの原因でパソコンが故障したときにも役立つでしょう。
データ消去の方法
デジタル遺品となったパソコンを処分する前に、内部データをすべて消去する必要があります。機種によって操作方法は多少異なりますが、以下の手順で行いましょう。
- 「設定」→「Windowsの設定」→「更新とセキュリティ」を順に選択する
- 「回復」を選択し、「このPCを初期状態に戻す」の「開始する」ボタンを押す
- 「すべて削除する」を選択する
- 複数のドライブがある場合には「すべてのドライブ」を選択する
- 「このPCをリセットする準備ができました」という画面で「リセット」を押して、データ消去を始める
パソコンのデータを完全に消去するには、かなり時間がかかります。途中でバッテリーがなくならないように、電源につないだ状態で行いましょう。
パソコンの処分方法
パソコンには金や銀などの金属資源がたくさん使われています。このため、処分するときは適切なリサイクルができる専門の回収業者に依頼しましょう。市町村役場に問い合わせをすると、自治体が提携している業者を案内してくれます。また、家電量販店でも無料でパソコンを回収してくれる場合があります。
デジタル遺品サポート業者に相談する
デジタル遺品サポートの専門業者に依頼すると、パスワードの解読やデータの取り出しからパソコンのデータ消去や回収まで、すべて一気通貫で対応してもらえます。デジタルの操作が苦手な方は、デジタル遺品の専門業者に相談してみるとよいでしょう。