遺品整理を49日前に行うメリットとおすすめの理由
更新日: 2023/04/13
遺品整理を行う際、いつから始めるのが適切なのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。一般的には、遺品整理の期限が49日とされていますが、実際には期限に縛られず、適切なタイミングで行うことができます。そこで、この記事では、遺品整理を49日前に行うメリットや、適切なタイミングのポイントを解説していきます。
遺品整理を49日前に行うメリットとは?
なぜ49日前がポイントなのか?
仏教の考えでは、死後49日で故人があの世に行くとされています。49日までは喪に服するものなので、人によっては「49日前に遺品整理をしてはダメ」と考える人もいらっしゃるでしょう。49日前に遺品整理をするメリットはありますが、親族間で意見が分かれるかもしれません。
遺品整理の時期は49日を基準にして、親族間でしっかり話し合って決めましょう。
早めに遺品整理をすることのメリット
49日より前に遺品整理をするメリットは、次の4つが挙げられます。
- 忌引き休暇を利用して遺品整理ができる
- 賃貸住宅の退去や支払いを早め、無駄な出費を抑えられる
- 親族が集まる四十九日法要の際に形見分けができる
- 相続に向けた準備を早めに始められる
故人のご逝去後すぐであれば、忌引き休暇を利用して遺品整理ができます。故人の住まいが賃貸住宅だった場合には、早めに退去することで家賃を無駄に払わずに済むでしょう。また、故人宛ての請求書なども遺品整理をすると発見できるので、遅延料を支払う必要がなくなります。遺品整理で銀行口座や重要書類などを見つけられると、相続関連の手続きを早く進められるのもメリットです。
遺品整理を急ぐ必要はあるのか?
故人を亡くした悲しみが大きく、遺品整理は気持ちが落ち着いてからゆっくりやっていきたいと考える人もいます。役所関連の手続きや相続税の申告など、期限が決まっているものもありますが、手続きさえ期限内に終わればゆっくり遺品整理をしても構いません。
遺品整理のタイミングはどう決めるべきか?
適切なタイミングを考えるポイント
遺品整理のタイミングは、家族や親族の考え方や状況によって異なります。適切なタイミングは以下のポイントを考慮して決めるとよいでしょう。
- 遺品整理を終わらせる期限を設定する
- 親族が集まるタイミングで行う
- スケジュールに余裕をもたせる
遺品整理を終わらせる期限を設定し、そこから逆算して遺品整理のスケジュールを組むことをおすすめします。たとえば、実家を貸したり売却したりする場合には、その日程に合わせて片付けなければなりません。
また、遺品整理は精神的にも肉体的にも負担が大きいものです。このため、親族が集まるタイミングで遺品整理をしたほうが効率よく作業を進められます。自治体のごみ収集日の兼ね合いもあるため、遺品整理は余裕のあるスケジュールで行いましょう。
遺品整理をする際に考慮すべきこと
遺品整理のときに考えておきたいのが、相続のことです。相続とは、故人の財産を配偶者や子ども、親といった法定相続人に継承することを指します。
故人に借金があって相続を放棄したいときは、ご逝去後3ヶ月以内に家庭裁判所に申告する必要があります。また、基礎控除額よりも相続財産が多く、相続税の申告をする際はご逝去から10ヵ月が期限です。遺品整理をすると、相続の放棄ができなくなるので注意が必要ですが、相続する際は早めに遺品整理をして相続財産を把握しなければなりません。
故人の財産の状況を早めに把握し、遺品整理をする必要があります。
遺品整理を49日前にする際の注意点
49日前に遺品整理をする場合の注意点
遺品整理を49日より前にするときは、次の2点に注意しましょう。
- 葬儀後すぐの遺品整理に抵抗感がある人も多いため、親族の了承を得る
- 相続放棄や限定承認をする可能性がある場合には、遺品整理を始めない
親族のなかには、故人の死を受け入れられない人もいるでしょう。このため、葬儀後すぐに遺品整理をしたいときは、事前に親族全員の了承を得るようにします。
また、遺品整理を相続放棄や限定承認の申請をする前に始めると、申告ができなくなるので、注意しましょう。限定承認とは、相続財産のマイナス部分をプラス部分で相殺した残りを相続するというやり方です。
遺品整理を行うときに必要なもの
遺品整理を自分たちで行う際には、次のものが必要です。体調を万全にして準備しましょう。
- 汚れてもよい服
- 軍手
- マスク
- スリッパ
- ゴミ袋(指定がある場合には種類ごとに数十枚ずつ)
- 段ボール
- ガムテープ
- カッターナイフやはさみ
- 油性ペン
- (必要に応じて)家具を解体するための工具
それぞれのアイテムは少し多めに準備しておくと、作業中に買い足す必要がなく、スムーズに遺品整理を進められます。
遺品整理を49日前に行うかどうかの判断基準
遺品整理を始めるタイミングに迷ったらどうすればいいか?
遺品整理を始めるタイミングは、親族の考え方や相続放棄するかどうかによって異なります。このため、早めに相続財産の全貌を把握し、家族で話し合って決めるのがよいでしょう。
遺族の状況によって遺品整理のタイミングは変わる
遺品整理を始める適切なタイミングは、遺族の状況によって異なります。遺族の考え方や集まれる日程、また相続放棄をする可能性があるかどうかなど踏まえて、しっかり相談しましょう。