三十三回忌法要
更新日: 2023/06/02
故人を偲び、冥福を祈る供養として、日本には様々な法要があります。その中でも、三十三回忌は故人を偲び、冥福を祈る重要な節目の一つです。亡くなってから32年目の命日に行われるこの法要は、故人の冥福を祈り、また、故人との思い出を語り合う機会でもあります。この記事では、三十三回忌についての基本的な知識や手順、マナーについて解説し、参列する人が心地よく過ごせるように詳しくご紹介します。
三十三回忌法要とは
三十三回忌法要とは、亡くなってから32年目の命日に行なう儀式のこと。命日に法要を行なうことが多かったですが、平日の場合は家族や親族の負担が大きいため土日に行なうこともあります。土日を選ぶときは、必ず命日より早い日程に設定。三十三回忌は、故人が亡くなってから時間が経っていて家族や親族の環境が変わっていることから、併修と呼ばれる他の法要と合わせて開催することが多いです。併修は、規模が小さくなる七周忌法要以降の場合に可能となります。
三十三回忌法要を行う理由
三十三回忌は、他の法要と同じく極楽浄土に行った故人が、さらに精進できるように祈るために集まります。宗派によっては、三十三回忌を最後の法要として弔い上げとすることが多いです。なぜなら、仏教的には亡くなってから33年経過すると、全員が極楽浄土に行けると考えられているからです。また、故人が亡くなってから長い時間が経っているため、家族や親族にとって法要への参列の負担が大きくなるのも三十三回忌を弔い上げとする理由のひとつ。五十回忌を弔い上げとしたりと、弔い上げのタイミングは宗派によって大きく違います。
三十三回忌法要の服装とは
三十三回忌法要は、弔い上げをして最後の法要となるため、他の年忌法要とくらべて少し規模が大きくなります。しかし、一周忌までの法要と違い、喪服ではなく略礼装で問題ありません。略礼装には、男性は白いシャツと黒やグレーのスーツに黒いネクタイ、女性は露出の少ない落ち着いた色のワンピースに黒のストッキングが当てはまります。アクセサリーも華美なものを避けて、結婚指輪やパールの飾り程度としましょう。案内状に平服で参加するように記載されていたとしても、普段着は避けます。
三十三回忌法要のマナーとは
三十三回忌法要に参列するときは、香典を用意しましょう。故人との関係によって香典の相場は違い、故人が父母の時は3〜10万円、祖父母の時は1〜5万円程度で、故人との距離が近いほど香典の金額は高くなります。また、法要の後に会食の場が設けられているときは、食事分も上乗せします。 僧侶へのお布施の相場は、3〜5万円程度。地域によっても相場は変わるため、もし金額に迷ったときは親族や菩提寺に聞いても問題ないですよ。
三十三回忌法要の手順
三十三回忌法要も他の法要と手順は変わりません。僧侶が到着したら、施主による始まりの挨拶を行ないます。施主の挨拶は、参列者への感謝の気持ちや僧侶の紹介が中心です。その後、僧侶による読経が15分ほどあり、参列者の焼香へと進みます。僧侶による法話を聴いた後に、施主の終わりの挨拶を実施。会食を予定しているときは、会食の会場へと移動します。お墓が法要の場所と近いときは、会食の前にお墓参りに向かうこともあります。