葬儀の種類
更新日: 2023/10/16
ここではさまざまな葬儀を「葬儀形式」「宗教」に分類して解説します。無宗教葬に代表されるような特徴的な葬儀の形についてもまとめています。

葬儀形式による葬儀の種類
現在行われているお葬式を、「一般葬」「家族葬」「1日葬」「直葬(火葬式)」「社葬・合同葬」の5種類の形式に分けてそれぞれの特徴をまとめました。
一般葬
日本で伝統的に執り行われてきた一般的な葬儀の形。遺族や親戚、故人の仕事関係者や友人、地域の住民など、生前、故人と付き合いのあった人が参列して故人を見送ります。「通夜」と「告別式(火葬)」の2日に分けて行われます。
家族葬
家族・親族・特に親しかった友人だけが参列する葬儀で、一般葬と同じように「通夜」と「告別式(火葬)」が2日間で行われます。少子高齢化、核家族化が進んだため、今後も増加が見込まれる葬儀スタイルです。人数制限がある葬儀ではないため、3名の家族葬もあれば50名の家族葬もあります。
一日葬
通常は「通夜」と「告別式」の2日にかけて行われる葬儀を、通夜を省いて行うタイプの葬儀です。短時間で葬儀が終わるので、参列者に高齢者が多い場合や、遠方からの参列者が多い場合に選ばれることが増えてきました。
直葬(火葬式)
「通夜」「葬儀」「告別式」を行わず、「火葬」だけを行う葬儀。火葬場に参列者が集まり、10分程度のお別れの後、遺体を荼毘に付します。(地域によっては、火葬場で最後お顔を見ることができない場所もあります。事前に葬儀社に確認しましょう)
亡くなり方により一般的な葬儀が不可の場合、遠方で亡くなりお骨になってから地元で葬儀を考えている場合、葬儀費用を抑えたい場合に向いています。
社葬・合同葬
企業の創業者や代表者が亡くなった時、事故などで社員が殉職した時に行われるのが「社葬」、企業と遺族が喪主になった場合は「合同葬」と呼ばれます。企業が今後の体制を社会に表明する広報の意味を持つ葬儀です。
社葬はこちらでも詳しく解説しておりますので、あわせてご覧下さい。
宗教による葬儀の種類
葬儀を宗教別に「仏式」「神式」「キリスト式」「無宗教葬(自由葬)」の4種類に分け、解説していきます。
仏式
日本人の葬儀は仏教式が約7割近くを占めていると言われているため、一般的な葬儀は僧侶に読経してもらう「仏式」をイメージされる方も多いのではないでしょうか。参列者に通夜や告別式に焼香をしてもらいます。菩提寺がある場合は、事前に葬儀の日程や戒名などについて打ち合わせが必要です。
神式
親等では「死は穢れ」であるため、神社で葬式は行われません。神道式で行う葬儀は「神葬祭」と呼ばれ、故人の魂を家に留めて守護神とするための儀式。仏式の「焼香」にあたるのが「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」です。
キリスト式
キリスト教では、「死は永遠の命のはじまり」とされているため、「お悔やみ申し上げます」ではなく「安らかなお眠りをお祈りいたします」と挨拶します。教会によって通夜や葬儀の流れが違い、仏式の「焼香」に代わって「献花」が行われています。
無宗教葬(自由葬)
特定の宗教には属さない「無宗教葬」は、葬儀社と細かな打ち合わせが必要になります。故人やご家族の希望に沿って自由に行えるところが魅力ですが、菩提寺がいる場合はそもそも仏式で執り行わないと納骨ができなくなりますので注意しましょう。
また、葬儀社側も無宗教葬の提案力が必要となるため、自分たちの希望が叶うのか、複数の葬儀社に事前に相談しておきましょう。
そのほかの葬儀の種類
現在では、葬儀の場所や、生前にするか死後に行うか、お骨をどうするかなど、葬儀のやり方を選べる時代です。代表的なものをご紹介しましょう。
自宅葬
最近は葬儀は葬儀会館で執り行う方が主流ですが「住み慣れた自宅で葬儀をしたい」と考える人も一定数います。特に少人数で近しい家族だけでゆっくりとお別れをしたい方におすすめです。注意すべきは棺が玄関を通るスペースの確保です。棺が通れるかどうかは事前に葬儀社に相談して確認しましょう。
自宅葬はこちらでも詳しく解説しておりますので、あわせてご覧下さい。
生前葬
対象者が生きているうちに葬儀を行うスタイルです。本人がやりたい形で葬儀を行うことができるので、企画を入念に整えて集まる方々をもてなしましょう。実際の葬儀をどう執り行うかまで整えておくとさらによいです。
生前葬はこちらでも詳しく解説しておりますので、あわせてご覧下さい。
自然葬
自然葬は「自然散骨」とも呼ばれるもの。火葬にしたご遺骨を墓に埋葬せずに散骨する葬儀スタイルで「樹木葬」や「海洋葬」などがあります。自治体の法律や条例で散骨が規制されて地域もあるので、事前に自治体に確認が必要です。
宇宙葬
「自然散骨」の一種で、ご遺骨を粉末状にして専用カプセルに入れ、ロケットで打ち上げる宇宙空間への散骨です。「宇宙が好き」「お墓を継ぐ人がいないのでお墓を持ちたくない」と考えている方に選ばれてます。
音楽葬
故人が音楽好きであった場合、葬儀の場で故人が好きだった音楽を流したり、演者を招いて生演奏をしてもらったりする葬儀です。故人の想いを叶え、会葬者の印象に残る葬儀を演出することができる葬送方法ですが、生演奏不可の会場もあるため、事前に葬儀社に確認が必要です。
音楽葬はこちらでも詳しく解説しておりますので、あわせてご覧下さい。
さまざまな葬儀が選べる時代に…
「自分らしいスタイル」で人生を送る人々が増えた現代、「自分らしいお葬式をしたい」と考える人も増えました。葬儀社でもさまざまなプランを用意されています。