遺品整理の費用相場と見積もりのポイント
更新日: 2023/10/13
遺品整理は、残された家族にとって精神的にも体力的にも負担が大きな作業です。このため、最近では遺品整理を専門の業者に依頼する人も増えています。しかし、費用が高いというイメージが強く、依頼するのが不安だという方も多いようです。そこで、今回は遺品整理にかかる費用の相場や安心して依頼するポイントをご紹介します。
遺品整理費用の相場について
遺品整理とは?
遺品整理とは、故人の遺品を仕分けして、必要なものを残したり不要なものを処分したりする作業です。かつて遺品整理は家族や親戚が協力して行うのが一般的でしたが、少子高齢化が進む日本では業者に依頼する人が増えています。
遺品整理費用の相場について
遺品整理の費用は、部屋の広さや遺品の量、状態によって大きく左右されます。しかし、間取り別の一般的な費用相場は次の通りです。
- 1R・1K:3万~8万円
- 1DK・1LDK:5万~20万円
- 2DK・2LDK:9万~30万円
- 3DK・3LDK:15万~50万円
- 4LDK以上:22万~60万円
広い戸建住宅の場合、収納スペースが大きく、処分しなければならない遺品がたくさんあることもあるでしょう。そういったケースでは、相場よりも費用が高くなることもあります。
遺品整理費用の内訳と注意点
作業費用
遺品整理の大部分は「作業費用」と呼ばれる、実際に作業にかかる人件費です。このため、遺品整理に取り組む人数や工数がかかればかかるほど、費用は高くなります。部屋の広さや荷物の多さによって、作業費用は大きく変動します。
処分費用
「処分費用」とは、遺品の処分にかかる費用のこと。通常の粗大ごみ回収でも費用がかかりますが、遺品を処分するときもお金が必要です。処分するものの量が多ければ多いほど、費用は高くなります。
その他の費用
遺品整理の際にオプションを依頼すると、追加で費用がかかります。たとえば、ハウスクリーニングや仏壇や人形などの供養などは、オプションとして依頼する人が多い傾向です。ほかにも、害虫駆除やリフォームなどのオプションサービスを行っている業者もあります。
遺品整理業者の価格比較
遺品整理業者の選び方
優良な遺品整理業者を選ぶために、次の3つをチェックしましょう。
- 必要な許可や資格を持っている(遺品整理士や古物商許可証など)
- 内訳のわかる見積もりを発行してくれる
- 問い合わせに丁寧な説明をする
優良な業者は、遺品整理に必要な資格を持っています。また、対応が丁寧で、見積もりを依頼するとわかりやすい明細を提示するでしょう。
遺品整理業者の価格比較方法
遺品整理業者によって、費用の設定方法が異なります。たとえば、Aという業者では基本料金に入っているサービスが、Bという業者ではオプションになっていることがあります。このため、依頼する前に複数の業者に相見積もりを依頼しましょう。
見積もりをもらったら内訳を確認して、納得できる料金になっているか比較することをおすすめします。また、費用が高いと感じるときは、安く抑える方法を業者に確認するとよいでしょう。
遺品整理の料金プランについて
料金プランとは?
業者によっては、遺品整理の料金プランを設定していることもあります。遺品整理に必要なサービスが含まれている「基礎プラン」に、オプションを追加することで費用が決定します。基礎プランが安くても、追加料金が発生してトータルでは高くなることもあるので、注意しましょう。
料金プランの種類と特徴
基本の料金プランに含まれているサービス内容や金額は、業者によってさまざまです。各社が最安プランとして提示しているものには、次のサービスが含まれるケースが多いでしょう。
- 貴重品と処分品の仕分け
- 不用品の処分
- 貴重品や重要書類の捜索
- 養生作業
- 合同供養
- 遺品搬出後の簡単な清掃
基本料金プランといっても、部屋の広さや荷物の量によって金額が変動します。このため、ホームページや広告に載っている通りの金額にならないケースも多いので、訪問見積もりしてもらったあとに契約をしたほうがよいでしょう。
遺品整理業者の値段の見積もり方法
そもそも遺品整理業者がどのように見積もりを出しているのかがわからなければ、適正価格なのかどうかを判断できません。業者が訪問見積もりをするときは、次の4点をチェックしています。
- 処分するものの量
- 建物の状況や周辺環境(エレベーターや駐車スペースの有無など)
- 買取品があるかどうか
- リサイクル品の種類
遺品整理費用にまつわるトラブル事例
遺品整理を業者に依頼する人が増えるなかで、国民生活センターにはトラブルも多く報告されています。具体的なトラブルの事例は次の通りです。
- 割引するからといって契約をせかされたが、作業をなかなか始めない
- 解約を申し出たところ、高額なキャンセル料金を請求された
- 残してほしい遺品を勝手に処分された
とくに費用面でのトラブルが多く報告されています。悪質な業者ほど契約を強く迫ったり、詳細な見積もりを出さなかったりするようです。
遺品整理費用を抑えるためのポイント
処分する不用品の量や作業時間によって、遺品整理にかかる費用は左右されます。費用を抑えるポイントは次の3つです。
- 明らかなゴミは事前に処分しておく
- ある程度遺品の仕分けを済ませる
- 遺品整理業者やリサイクルショップなどに買取をしてもらう
処分する不用品の量や作業時間が少なくなれば、その分遺品整理の費用は抑えられます。また、家族は使わない遺品のなかに買取してもらえるものがあれば、積極的に買取を依頼しましょう。カメラやゴルフセットなどの趣味のもの、比較的新しい家電、コレクターアイテムなどは買取してもらえる可能性が高いので、一度問い合わせてみるとよいでしょう。