喪主のやることとは?
更新日: 2023/10/16
喪主とは遺族代表として葬儀の中心になる人のことです。喪主の具体的な動きを「葬儀前」「葬儀当日」「葬儀後」の3つに分類して解説していきます。
葬儀前に喪主がやること
死亡診断書の受け取り
故人を病院から葬儀場や自宅に移動する前に、主治医に記載してもらった死亡診断書を受け取る必要があります。入院費の支払いについても確認して、その場で必要であれば精算します。
葬儀社を決め、搬送を依頼する
病院や施設で亡くなった場合は、そのまま安置しておくことができないため、まず遺体を他の場所へ搬送しなければなりません。 遺体の搬送先を速やかに決めて、寝台車を手配する必要があります。できるだけ迅速に対応しなければならないため、ご臨終の時点で葬儀社を決めておくとスムーズに搬送が行えます。 病院にも提携している葬儀社があるので、遺体の搬送だけ依頼することも可能です。 葬儀を依頼する葬儀社を選定する場合は、故人や遺族が希望する葬儀内容に対応してくれるところを選ぶことが重要です。 葬儀社によって得意としている葬儀形式はさまざま。葬儀プランの内容や費用は葬儀社によって異なります。 故人との最期のお別れを納得した形で行うために、複数の会社を比較しながら決めることをおすすめします。
ご遺体を安置する
逝去してからお葬式を行うまでの間、遺体を安置しておく必要があります。 遺体の安置期間は、大体2~3日間が一般的。安置する場所は、自宅や斎場、葬儀社が管理している霊安室など、故人や遺族の希望に合わせて対応することができます。 自宅で安置する場合は、安置するスペースの確保や搬入経路をあらかじめ確認しておきましょう。
葬儀社との打ち合わせ
葬儀社に連絡して、故人を葬儀場、自宅、などに搬送してもらいます。故人を自宅にお連れする場合は、事前にエアコンのある個室があるかを確認しましょう。葬儀社との打合せではプラン、流れの確認など、今後の葬儀全体のスタイルや方向性について確認します。自宅で葬儀を行う場合は家の中を整理しましょう。
訃報連絡
訃報の連絡をする際は、迅速かつ適切に行わなければなりません。 伝達手段は電話やメール、文書など色々な方法があります。なるべく速く伝えたい相手には、電話でお知らせするようにします。
訃報の際にお伝えする項目
- 亡くなった人の名前
- 通夜や葬儀の日程と場所
- 葬儀の形態や宗派
- 喪主について
故人が死去したことだけを取り急ぎお伝えする場合は、葬儀の詳細については決まり次第連絡する旨を伝えるようにしましょう。
菩提寺がある場合、寺院への連絡
菩提寺(先祖代々の仏事を行っているお寺)に葬儀の読経をあげていただく場合は、できるだけ早く連絡します。この時、「故人様の氏名」「生年月日」「死亡日時」「享年」など必要な項目を伝えてください。
寺院との付き合いがない場合は葬儀社の担当者に相談します。菩提寺がある場合、。葬儀日程を決めるうえで菩提寺のスケジュールが最優先されますので、間違っても葬儀日程を決めてから菩提寺に連絡を入れることのないよう注意しましょう。
葬儀の日程、場所を決める
葬儀社の担当者と話し合って、葬儀の場所と日程を決めます。受付や駐車場の案内など、規模によってお手伝いの人が必要な場合は、親族や参列関係者に依頼します。日程が決まったら、できるだけ早く親族や関係者に訃報の連絡をしましょう。
遺影写真の準備
遺影写真とは、故人の生前の姿を納めた写真のこと。お通夜や葬儀の祭壇に飾る写真になります。 遺影写真を選定する際は、必ずしも故人が1人で写っているものやフォーマルな服装のものを選ぶ必要はありません。 葬儀社で遺影用に背景などを加工することが可能なため、 故人らしさが出ている写真を選ぶ遺族が増えています。
親族分の供花・供物をとりまとめる
通夜や告別式の祭壇脇に飾るお花(供花)と果物(供物)を準備します。遺族・親族分の供花や供物は、喪主が取りまとめて葬儀社に注文を出すことが多くあります。また、宗教によっては飾ってはいけないものもあるので、葬儀社の担当者に確認してください。
葬儀当日に喪主がやること
葬儀当日には「通夜」と「葬儀・告別式」があります。ここでは、それぞれの席上で、喪主がしなければならないことをまとめました。喪主を務める場合には挨拶や振る舞い方を考えなければならず、不安を抱えているかもしれません。
突然喪主を務めることになった方に向けて、喪主が知っておきたいマナーや振る舞い方についてはこちらで解説しております。
葬儀会場の確認と司会者との打ち合わせ
葬儀にはさまざまな人が参列するため、参列者に失礼のないように葬儀会場の雰囲気や設備などを確認しておくことが大切です。 また、葬儀の当日は葬儀社のスタッフや斎場の司会者が進行を行います。喪主は葬儀当日の流れや段取りを把握しておかなければならないため、司会者との打ち合わせを行っておくことも忘れないようにしましょう。
宗教者への挨拶とお布施のお渡し
僧侶など宗教者のお出迎えや挨拶、お布施やお車代などのお渡しは喪主が対応します。 お布施とは、故人を供養していただいたお礼として僧侶へお渡しする金銭のこと。お渡しするタイミングとしては、葬儀・告別式が始まる前か終わった後に行います。 お布施は、喪主が袱紗に包んで持ち運びます。僧侶に渡す際は、お盆か菓子折りに乗せて渡すようにしましょう。
参列者への挨拶
遺族の代表として、参列者に対して挨拶をするのも喪主の務め。故人に代わり参列してくれたことに対するお礼や、生前に故人と親しく付き合ってくれたことへの感謝の気持ちを込めて挨拶を行います。 主な挨拶のタイミングは、お通夜の終わりと告別式の時。葬儀形式によって異なることもあるので、葬儀社に挨拶のタイミングを確認しておくようにしましょう。
葬儀・告別式当日の流れで喪主が行うこと
葬儀・告別式当日に喪主がしなければならないことは4つあります。
- 火葬場への同行者の確認
- 葬儀場での席次・焼香順・弔辞・弔電の確認
- 喪主挨拶
- 出棺時に遺影を持って、霊柩車に故人とともに同乗する
葬儀後に喪主がやること
- 後飾りを設置
- 四十九日法要の費用を手配
- 香典返しの手配
- 仏壇・位牌の準備
- 墓石に戒名を彫刻
- 役所や銀行で死亡申請と公共料金などの名義変更
納骨先の確認
お骨をどこに納骨するのかを決めるのも喪主の役目。基本的には故人の意向に沿って手配を行います。 既にお墓の用意がされている場合はお墓に、お墓の用意ができていない場合は一時的に納骨堂へ納め、準備が整ったらお墓に移すことも可能。納骨の時期に決まりはありませんが、四十九日や一周忌法要で納骨を行うケースが多いようです。