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一周忌とは?一周忌法要の準備とマナー

「一周忌」とは、亡くなった方が亡くなった日から1年目の命日を迎えた際に行われる法要のことです。この記事では、一周忌法要に参列するために知っておきたい準備やマナーについて詳しく解説します。

一周忌

一周忌とは

一周忌は、故人が亡くなってから満1年後に執り行われる法要になります。遺族にとっては一周忌を経て喪があけることもあり、年を単位に行われる年忌法要の中でも重要な法要に位置づけられています。 一周忌法要は、喪明けとなる最初の年忌法要なので、遺族や親族だけでなく、多くの方が参列します。現在は命日が平日の場合は、参列者が集いやすい週末などに行われることが多いです。その際は、満1年目の命日より前に執り行うようにしましょう。

一周忌法要の流れ

一周忌法要は葬儀や告別式とは異なり、決められた儀式はありません。一般的には以下のような流れで進行していきます。

  1. 僧侶の入場
  2. 施主による挨拶
  3. 読経開始
  4. 施主から順番にお焼香を開始
  5. 僧侶による法話(省略されることもある
  6. 施主による挨拶(参列へのお礼と会食へのご案内)
  7. お墓参り(近くにお墓がある場合)
  8. 「お斎」と呼ばれる会食(引き出物をお渡しする)
  9. 施主による挨拶
  10. お開き

一周忌法要の挨拶例

開始時の挨拶例

「本日はお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。それではこれより(戒名)の一周忌の法要を始めさせていただきます。本日は○○寺の住職である○○様にお願いしております。それでは○○様お願いいたします。」

終了時の挨拶例

「本日は皆様のおかげで(戒名)の一周忌の法要を終えることができ、故人も安心していることと思います。簡単ではございますが、お膳をご用意いたしました。お時間の許す限りゆっくりとなさってください。本日はお忙しい中お集まりくださり、誠にありがとうございました。」

一周忌法要の香典

一周忌法要の際の香典は、指定がない限りは持参するようにします。 故人との関係性によっても変わりますが、相場としては5,000円~10,000円程度。ただし、法要後の会食に参加する場合は10,000~30,000円程度をお包みします。 香典袋は不祝儀のものを用意し、表書きは宗教によって「御仏前」や「御神前」、「御花料」などを記載します。葬儀では突然の悲しみを表すために薄墨を使用しますが、一周忌の場合は前もって準備ができるため濃墨で書くのがマナーとなっています。

一周忌法要の準備

一周忌法要に参列するためには、事前に準備が必要です。服装や持ち物、席順や座り方など、気を配るべきポイントはたくさんあります。 参列者として参加する上で、気を付けておきたいポイントを紹介します。

服装や持ち物について

案内時に平服(略喪服)という指示がない限りは、葬儀と同じように喪服を着用します。 持ち物は香典や数珠、お供え物を持参します。お供え物に関しては地域の慣習によっても異なるため、事前に確認しておくと安心です。

席順や座り方について

基本的に祭壇に向かって右側が施主や遺族、親族の席となり、左側が近親者や友人、知人、会社関係者などの席になります。 血縁が同等の親族の場合は、家族単位で座るのが一般的。祭壇に向かって最前列が上座となり、後方へいくほど下座になるため、祭壇から近い上座は、故人と縁が深かった方や年長者が座ります。

一周忌法要でのマナー

一周忌法要では、故人を偲び、故人の冥福を祈るために参列します。参列者としては、慎ましく、敬意を表すマナーを守ることが求められます。参列前には、服装や持ち物などの準備を整え、祭壇でのマナーや香典の渡し方にも注意が必要です。

参列前の注意点

一周忌法要の当日は、開始時刻の20~30分くらい前には会場に到着しておき、施主や遺族に挨拶を行います。 挨拶の際には、忌み言葉を使わないのが礼儀。繰り返される言葉や後ろ向きな言葉は使わないように気を付けましょう。

祭壇でのマナー

故人が信仰していた宗教宗派によって祭壇のマナーが異なるため、注意しなければなりません。 一般的には、故人が生前好きだったお菓子や果物等をお供え物として祭壇に供えます。地域や宗派によっては、お膳を用意する場合もあります。

香典の渡し方

一周忌法要では、会場に到着したタイミングで施主に香典を渡します。香典は必ず袱紗(ふくさ)に包んで持って行くようにしましょう。 渡す際は、表書きや名前が相手から見て正しい向きになるようにしてから差しだすことがポイント。一言添えると、より丁寧な印象になります。