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社葬の流れやメリットは?

社葬とは、企業や組織が主体となって執り行う葬儀のこと。通常の葬儀よりも参列者の範囲が幅広く 一度にたくさんの会葬者が集まるため、大規模な葬儀となるケースが多く、個人葬とは異なり事前準備に時間を要する葬儀になります。 近年は新型コロナウィルスの影響や、故人・遺族の意向で家族や親族で行う小規模な一般葬や家族葬を選ぶ方が増えており、後日改めて故人と縁のある方が集まってお別れ会や偲ぶ会などを行うスタイルが定着しつつあります。

社葬とはどんな葬儀?

社葬は会社が施主となって執り行われる葬儀ですが、あくまでも喪主となるのは遺族の代表者。そのため、社葬の主催者は施主と喪主になります。葬儀の運営と葬儀費用を負担するのは会社側。会社の規模に関係なく執り行うことができます。

社葬を行うケース

企業を挙げて故人を弔う社葬は企業の創業者や会長や社長、役員などの現職の経営陣が亡くなった場合や、企業の発展に貢献したり多大な功績を遺した社員が亡くなったり、業務中の不慮の事故などによって殉職した人などが対象。
執り行う際には遺族の意向はもちろん、取締役会で承認を得る必要があり、企業内で社葬取扱規程がある場合はその規程に則って決めます。社内に規程がない場合は、遺族と相談しながら進めていきます。

社葬開催までの期間

社葬を開催するまでの目安となる期間は、遺族の心情などに配慮して納骨を行う四十九日までに執り行われるのが一般的。 故人が逝去してから1~2ヶ月後で調整するといいでしょう。しかし、企業によってはさまざまな都合やスケジュールの関係で、これらの期間を超えて執り行われるケースもあります。

社葬の会場選びのポイント

社葬の会場を選定していく上で大事なのは、まず社葬の規模と形式を決めること。参列者数を予測しながら概算の人数を算出し、どのくらいの人が収容できる会場を手配すればいいのか考える必要があります。 また、葬儀形式についても会場選びの際に決めておきたい項目のひとつ。宗教儀礼に則った葬儀を行うのか、無宗教で自由なスタイルで行うかによって会場の選択肢が変わってくるので、遺族の意向を確認しながら進めるようにしましょう。

社葬と普通の葬儀との違いは?

企業が施主となって執り行う葬儀にはさまざまな形式のものがあり、大きく分けると「社葬」「お別れ会」「合同葬」の3つの種類があります。それぞれの葬儀は社葬とどのような違いがあるのか、一般葬との違いについても調べてみました。

社葬とお別れ会の違い

社葬は宗教儀礼を尊重し、故人を送る儀礼を重視した葬儀なので故人が信仰していた宗旨・宗派で執り行われます。
一方、お別れ会は宗教色が少ないセレモニーで献花や音楽、映像などで故人を偲び、献花後に会食などを行う場合もあり、社葬よりも自由度の高い葬儀となります。

社葬と合同葬の違い

社葬はあらかじめ遺族や親族だけで葬儀が済んでいる状態なので、基本的に逝去してから約1~2ヶ月後に執り行われます。
合同葬は親族内の葬儀と会社側の葬儀を分けずに個人葬と本葬を共同で行う形式なので、遅くても逝去後1週間以内に執り行われます。

社葬と一般葬の違い

一般葬は遺族の代表が喪主と施主を務め、葬儀の運営を責任者となって執り行ったり、葬儀の費用を負担したりします。社葬も喪主は遺族の代表者が務めますが、施主に関しては会社の代表者などが葬儀の実行委員長として葬儀の運営責任を持ち、葬儀費用も会社側が負担します。

社葬当日の大まかな流れ

  1. 関係者が会場に集合
  2. 葬儀の最終打合せや導線のチェックなどを行います。

  3. 受付開始
  4. 参列者を迎えて記帳や香典の受け取り、返礼品を渡します。

  5. 導師式衆入場
  6. 読経を行う僧侶などが入場します。

  7. 開式
  8. 司会者や葬儀委員長などが開会を宣言します。

  9. 読経
  10. 僧侶がお経を読み上げ、故人が安らかに眠れるように祈ります。

  11. 弔辞・弔電
  12. 2~3名ほどの代表者が故人へ最後の挨拶を行い、参列できなかった人の弔電を紹介します

  13. 葬儀委員長と喪主の挨拶
  14. 社葬の施主である葬儀委員長と遺族の代表である喪主が参列した方々に向けて挨拶を行います。

  15. お焼香
  16. 喪主や葬儀委員長など葬儀の主要人物が献花やお焼香を行い、その後参列者も行っていきます。

  17. 導師退場
  18. 僧侶は控室などに退場してもらいます。

  19. 閉式
  20. 社葬が終了したことを葬儀委員長が伝えます。

社葬のマナー

基本的に社葬では故人と同等の役職者が参列します。重要な取引先であるほど代理は立てず、同じ役職者が対応するようにします。万が一都合が付かず参列できない場合や、代理の社員になってしまう場合は必ず弔電を送るようにしましょう。
また、受付時に名刺を差し出すため、名刺の右肩に弔という字を書いたものか、名刺の左下を折るのが社葬時のマナー。服装は一般葬と同じく、ブラックフォーマルを着用し、ネクタイピンやネックレスは厳禁。社章は企業の代表として参列する際には、付けていても問題はありません。

社葬以外の葬儀のはこちらでも詳しく解説しておりますので、あわせてご覧下さい。