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宗教による葬儀・葬式の違い

お葬式の作法は宗教によって異なります。自分では常識だと思っている作法も、ほかの宗教ではマナー違反になりかねません。そこで日本で多く営まれる仏教・神道・キリスト教・無宗教のお葬式の特徴をご紹介します。喪主になるときも参列する際も、知っておくと安心です。

お葬式における主な宗教

日本ではさまざまな宗教を信仰している方がいて、宗旨宗派によってお葬式のマナーは異なります。主な宗教は、仏教・神道・キリスト教ですが、それぞれ宗派によっても細かいルールがあります。また、最近ではどちらの宗教も介しない「無宗教葬」を選ぶ方も増えました。それぞれの形式をご紹介します。

仏教形式のお葬式

日本で営まれるお葬式の8割以上が仏教形式です。仏教の考え方では、人は亡くなると極楽浄土へ行くために修行をします。それを手伝うために導師と呼ばれる僧侶がお葬式で読経をし、故人の成仏をサポートします。また、身近な人を亡くした遺族や関係者の心の痛みを和らげることも、仏教形式のお葬式の役割です。

仏教形式のお葬式は、葬儀会場や寺院などで行われるのが一般的です。参列者はそれぞれが数珠を持参し、焼香をすることで故人を供養します。しかし、仏教には13宗派あり、細かいマナーは宗派ごとに異なります。

立正佼成会の葬儀についてはこちらで詳しく解説しています。

神式でのお葬式

神道式のお葬式は、仏教に次いで日本で多く営まれています。神式のお葬式は「神葬祭」と呼ばれ、故人の魂を家に留めて守護神になってもらうための儀式です。 宗教者は斎主(さいしゅ)といい、お葬式は葬儀会場や自宅で行うのが一般的です。神道では「死=穢れ」という考えがあるため、神社でお葬式は行いません。数珠は使わず、仏教形式の焼香にあたる玉串奉奠(たまぐしほうてん)を参列者が行います。「冥福」「成仏」「供養」という言葉は仏教用語なので、神式のお葬式にはふさわしくありません

神道式についてはこちらで詳しく解説しています。

キリスト教でのお葬式

キリスト教には大きく分けてカトリックとプロテスタントの2種類の宗派があり、お葬式の流れやマナーもそれぞれ異なります。 カトリックでは、聖職者を「神父」と呼び、礼拝の際には「聖歌」を歌います。カトリックのお葬式は厳格な儀式で、基本的には洗礼を受けた信者のみが教会で執り行えるものです。お葬式では、遺族が故人の罪をお詫びして神に許しを乞い、永遠の命を祈ります。

一方プロテスタントは、カトリックに比べると柔軟で、洗礼を受けていない人のお葬式を執り行えるケースもあります。お葬式を行う場所は、教会や葬儀会場です。聖職者を「牧師」と呼び、礼拝の際には「賛美歌」を歌います。プロテスタントでは「人は死後天に召され、神様に委ねられる」とされていて、神への感謝と遺族の慰めのためにお葬式を執り行います。

キリスト教についてはこちらで詳しく解説しています。

無宗教でのお葬式

無宗教葬とは、宗教者を呼ばずに自由な形式で行われるお葬式のことです。故人や遺族の希望に沿ってお葬式が行われるのが主流で、一般的な葬儀会場だけでなく、ホテルやレストランなどで行われることもあります。故人の好きだった音楽を流したり、故人の趣味のものを展示したりと、さまざまな演出をして故人と最期のお別れをします。

最近増えている無宗教葬ですが、まだ一般的というわけではなく、とくに伝統を重んじる年配の方からは理解を得にくいので、注意が必要です。また、菩提寺がある場合には、無宗教葬を行うことで納骨ができなくなるというトラブルにつながる可能性があるので、事前に菩提寺に確認したほうがよいでしょう。

無宗教葬についてはこちらで詳しく解説しています。

創価学会の葬儀についてはこちらで詳しく解説しています。

幸福の科学の葬儀についてはこちらで詳しく解説しています。