葬儀で菩提寺への連絡タイミングはいつ?

葬儀では、親族への連絡に加えて、菩提寺や葬儀会社などにも連絡が必要となります。どのタイミングで菩提寺に連絡すれば、スムーズに葬儀を行なえるのでしょうか。今回は、菩提寺へ連絡するタイミングについてご紹介します。

菩提寺への連絡について

「菩提寺(ぼだいじ)」とは、先祖のお墓を管理しているお寺を指します。葬儀や通夜・枕経(まくらぎょう:お経をあげること)の準備のために、ご家族が亡くなられたら菩提寺にできるだけ早い連絡が必要となります。

しかし、菩提寺に繰り返し連絡すると、他の業務の妨げになってしまいます。何度も連絡しなくて済むように、今後の予定や伝えるべき内容をまとめてから連絡するようにしましょう。

菩提寺へ連絡するタイミング

葬儀社が到着してから菩提寺に連絡するのが良いでしょう。なぜなら、菩提寺に連絡したときに、通夜や葬儀などの今後の日程について相談するからです。

ご家族が亡くなられたら、まずは医師による死亡確認が行なわれます。その後、葬儀社に連絡して到着まで待機。葬儀社が到着次第、ご遺体を希望の場所に安置するのが一般的な流れになります。ご遺体を安置して葬儀社と今後のことを話し合ってから、一緒に菩提寺に連絡するのがおすすめのタイミングです。

菩提寺へ連絡する時間帯

一般的な営業時間にあたる、9時~17時であればいつでも問題ありません。しかし、菩提寺への連絡は、葬儀の予定を急いで決めなければいけない「緊急性のあるケース」とも言えます。そのため、7時~24時でもつながる可能性があるでしょう。

菩提寺によっては、24時間連絡を受け付けていることがあります。さらに、時間帯を気にするよりも、少しでも早く連絡が欲しい菩提寺もあります。そのため、可能であればいつ電話するべきか事前に確認できると安心でしょう。

菩提寺へ連絡するときに話す内容

菩提寺はどのような情報を求めているのでしょうか。準備をしないまま連絡してしまうと、思い出したり確認したりするために相手をお待たせしてしまうかもしれません。突然のことでなかなか準備ができない可能性もありますが、事前に情報をまとめておくと電話口で慌てません。

故人様のお名前

同じお名前でも漢字に複数のパターンがあります。間違いなく伝わるようにしましょう。漢字間違いが起きないように、葬儀社からFAXで菩提寺にお名前を伝えるときもあります。

死亡日時

死亡診断書に死亡日時が記載されています。気が動転して、うっかり間違えて日を伝えてしまうかもしれません。スムーズに答えられるように電話をかける前に確認しておきましょう。

享年

享年とは、「数え年」のこと。一般的に使われている「満年齢」とは異なり、生まれた時点で1歳と数えます。また、誕生日ではなく、元旦に1歳年をとるのが満年齢と違う点です。

しかし、実際には享年にも一般的な年齢の数え方である、満年齢が用いられるケースも増えてきました。地域や宗派にもよるため、菩提寺と相談すると良いでしょう。

生年月日

檀家が多い菩提寺では、同姓同名の方が在籍している可能性があります。お名前に加えて生年月日も伝えると、間違えられるリスクを下げられます。西暦・和暦ともに確認しておきましょう。

お布施の金額

お布施は「お気持ち」と言われていますが、実際には20万~50万くらいと幅が広いです。

お布施の金額に幅があるのは、お勤めされる人数による点と、戒名の位に応じて金額が変わるためです。

菩提寺に直接聞きづらいときは、葬儀会社に地域の相場を教えてもらう方法もあります。また、ご親族で以前お勤めされた場合、当時いくら包んだのか確認する方法も、相場感をつかむきっかけになります。

葬儀社が確認する項目

葬儀社は、葬儀を問題なく行なうために、菩提寺に詳細な情報を聞きます。たとえば、葬儀場までの交通手段や宿泊先を手配するかどうか、何名でお勤めに来られるか、必要道具について、初七日法要のタイミング、年齢表記、食事の有無、当日はどこまで同行されるかなどが挙げられます。

菩提寺へ連絡する際の注意点

菩提寺へ連絡する際に、いくつか気を付けるべき点があります。菩提寺とは葬儀後もお墓などで関わりがあるため、失礼のないようにしたいところです。

遠方でも必ず連絡はする

菩提寺が遠方の場合は、自分たちで近くのお寺を探そうかと思うかもしれません。

しかし、菩提寺が遠い場合は、葬儀社から同じ宗派で葬儀場の近くにあるお寺を紹介してもらえます。さらに、遠方から足を運んでくれる場合もあるため、自分たちで判断せず、とりあえず連絡するようにしましょう。

菩提寺が遠い場合の葬儀について、下記の記事で解説しているので参考にしてください。

葬儀日程を決めてから連絡しない

ご家族が突然亡くなり、仕事の日程や親族の予定の調整が必要になるでしょう。親族に訃報を伝えたときに、今後の日程まで話し合ってしまうかもしれません。しかし、菩提寺の都合が合うことが大前提のため、自分たちで事前に日程を決めてから連絡しないようにしましょう。