大安とお葬式の関係
更新日: 2023/10/13
大安(たいあん)とは六曜の1つで、もっとも縁起がよい日だと考えられています。旅立ちや移転、結婚などを行うのに吉とされます。しかし、縁起がよい日だからこそ、お葬式などの弔事を行うのに向いていないと考える人もいるようです。そこで、大安とお葬式の関係を解説します。
大安とは
大安とは六曜日の1つ。六曜は、室町時代に中国から伝わった勝負事に関する吉凶占いです。日本では江戸時代後期頃に民衆に浸透し、現在でもさまざまな行事の日取り決めに、六曜を考慮することがあります。
大安は六曜のなかで最も縁起のよい日なので、開業や結婚など物事のスタートや慶事の際に選択されることが多くなっています。とくに結婚式は大安を選ぶカップルが多く、式場は予約でいっぱいになるようです。
大安にお葬式はできるのか?
大安は縁起がよい日だから、お葬式を避けたほうがよいのではないかと考える人も多いようです。しかし、大安は何をするにも吉日という意味があり、慶事だけでなくお葬式や法事といった弔事を行うのにもよい日と考えられます。お葬式の日程を決めるときは火葬場の空き状況や親族の事情をまず考慮し、大安であってもお葬式は執り行えるものと考えておきましょう。
仏教
仏教は六曜と同じく中国から日本に伝わったものです。しかし、両者は無関係で、お寺での行事の日程は六曜を考慮せずに決めるのが普通です。大安日もお葬式をしてはいけないということはありません。ただし、六曜の友引日は友人を道連れにする縁起の悪い日だと考えられていて、お葬式を避ける傾向にあります。
神道
神道は仏教と同じで、六曜とは関係がありません。神社での行事は六曜を考慮せず日程を決めるのがほとんどです。しかし、六曜は日本の風習に浸透しているため、神社に参拝する人は仏滅を避けたり大安を選んだりすることがあります。とくに結婚式や七五三といったお祝い事は大安に行いたいという人が多い傾向です。お葬式に関しては、友引日を避ける傾向にありますが、大安に執り行うことは問題ありません。
キリスト教
キリスト教の教えは六曜とは無関係です。また、仏教や神道と異なり、風習としても六曜を考慮して行事の日程を決めることはほとんどありません。このため、基本的には六曜のどの日であっても、葬式を執り行うことができます。大安はもちろん問題ありませんが、友引日だけは火葬場が休業になっていることもあり、お葬式を物理的に執り行えないケースが多くなっています。