突然死の連絡を受けたらどうすればいい?

突然死とは、持病がなく元気に見える人が急に亡くなることをいいます。大切な方が突然亡くなっているのを見つけたら、発見した方は驚いてお体を揺り動かしたり救急車を呼んだりするかもしれませんが、どちらも間違った対応です。そこで、自宅でご家族が突然死された際の正しい対応方法をご紹介します。

突然死の定義とは

WHO(世界保健機関)は、突然死を「瞬間的な死亡、もしくは原因となる病気を発症してから24時間以内に死亡すること」 と定義しています。突然死とは、事故といった外的な要因ではなく、今まで元気に過ごしていた方が急に亡くなることです。
突然死の多くは、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血といった脳や心臓の病気が原因となっています。

突然死と通常の死亡ではやるべきことは違う?

突然死を発見した場合、一般的な闘病中の死や事故死とは行うことが異なります。急に亡くなった方が闘病中なのかどうかや、かかりつけ医がいるかいないかによって対応は変わるので、注意しましょう。

かかりつけ医がいる場合

突然死といっても、何らかの持病があって闘病中に亡くなった場合には、まずはかかりつけ医に一報を入れましょう。 かかりつけ医が駆けつけて、倒れている方の様子を確認し、亡くなっている場合にはその場で死亡診断を行います。

かかりつけ医がいない場合

倒れている方に特別な持病がなく、かかりつけ医もいない方が突然死した場合、まず連絡するのは警察です。110番通報をして、警察に事情を伝えましょう。
病気による突然死であっても、警察は事件性がないかどうかを確認します。警察が到着したらすぐに事情聴取や現場検証を行うので、落ち着いて対応しましょう。

突然死した場合の対応と葬儀までの流れ

突然死した場合の対応と葬儀までの流れを解説します。突然死であっても、葬儀の準備や内容は一般的な場合と大きな違いがないので、安心して臨みましょう。具体的な流れは以下の通りです。

  1. 「死亡診断書」もしくは「死体検案書」を受け取る
  2. 「死亡診断書」と「死体検案書」は死亡の診断を行った人が誰なのかによって呼び方が異なります。医師が診断した場合には死亡診断書、警察が検視した場合には死体検案書を受け取ります。

  3. 死亡届の提出と火葬・埋葬許可書の申請
  4. 死亡診断書、もしくは死体検案書を持参し、市町村役場に死亡届を出します。死亡届の提出と同時に、火葬・埋葬許可書の発行を受けましょう。
    死亡届はご逝去から7日以内に提出しなければなりませんが、この期間は葬儀の準備でご家族はかなり多忙です。このため、葬儀社が決まっていれば、一般的には葬儀社のスタッフが役所関係の手続きを代行します。

  5. 葬儀の手配
  6. 葬儀社を決めて、お通夜や葬儀・告別式の場所や日程を決めます。また、葬儀の内容や必要な供花や食事の手配を進めます。

  7. 親族や関係者への連絡
  8. 突然死をしたとき、発見した方がご家族にはすぐに連絡を入れ、駆けつけたり葬儀の相談をしたりします。しかし、遠い親戚や故人の関係先の場合は、葬儀の日程が決まってから訃報を入れてもよいでしょう。 葬儀の日程が決まる前に訃報を伝えると、再度葬儀の日程を連絡し直す必要があり、二度手間になるからです。

自宅で突然死した場合の注意点

自宅でご家族が突然死をした場合、発見した方は気が動転してしまうはずです。しかし、次の2点をしっかり覚えておき、落ち着いて対応しましょう。

あわてて救急車を呼ばない

明らかにご家族が亡くなっている場合、救急車は呼ばないほうがよいでしょう。救急車はあくまでも生きている方を緊急で病院へ搬送するためのものです。亡くなっている方を搬送することはできないので、注意しましょう。
もちろん、亡くなっているのかどうかわからない場合には、救急車を呼ぶのが正解です。もし明らかに亡くなっている場合には、救急隊員は警察を呼んですぐに戻っていきます。

ご遺体を動かさない

ご家族が自宅で突然死したとき、警察は事件性を疑って事情聴取や現場検証を行います。ご遺体を動かしたり着替えさせたりすると、正しい検視ができずに事情聴取に時間がかかることになります。
死体検案書の作成が終わるまでは、倒れているご家族に触らないようにしましょう。