創価学会のお葬式(友人葬)とは?
更新日: 2023/10/13
創価学会信者のお葬式は、「友人葬」と呼ばれています。仏式の葬儀と違って、戒名を与えられて故人が僧侶になることよりも、親族や知人・友人に温かい気持ちで送り出してもらうことを大切にしているのが特徴です。
ここでは、友人葬についてや費用の相場、お葬式のマナーについてご紹介します。
創価学会のお葬式(友人葬)とは
「友人葬」とは、創価学会を信仰している人が行なう葬儀のこと。似たような言葉に小規模の葬儀を表す「家族葬」がありますが、「友人葬」には葬儀の規模は関係なく、創価学会員による葬儀に用いられる言葉です。
創価学会の葬儀では、僧侶などの宗教者を呼ばず、故人の家族や親族、友人・知人に見守られながら故人を偲ぶ方法を採用しています。
創価学会のお葬式の費用
創価学会のお葬式には、お布施や戒名料が不要である特徴があります。そのため、火葬のみのときは約15万円、友人葬とお通夜を行うときは約70万円が相場と言われていて、仏教式の葬儀より安くなる傾向。また、友人葬では香典を受け取らないのもひとつの特徴です。
友人葬は、お招きする人数によって葬儀の費用が違い、一般的には規模が大きくなればなるほど費用が高額になります。
創価学会のお葬式の特徴
創価学会のお葬式(友人葬)では、「僧侶を呼ばない」「戒名が不要」「しきみを使った祭壇」という3つの特徴があります。
創価学会では、僧侶を呼ばずに導師(どうし)という葬儀に慣れている幹部をお招きします。導師は、南無妙法蓮華経を故人の家族や親族、知人・友人と一緒に唱えるのに加えて、葬儀の進行役も務めます。
友人葬では、戒名が必要ないため、僧侶にお渡しするお布施や戒名料も必要ありません。位牌には、今まで使用していた名前が記載されます。
しきみとは、光沢のある硬い葉を持つ樹木のこと。従来は、しきみだけで祭壇を作っていましたが、近年は生花を飾る家族もいます。
創価学会のお葬式の流れ
創価学会のお葬式(友人葬)の流れは、仏教式の葬儀と大きく変わりません。友人葬でも、焼香や数珠を使用します。日程も仏教式と同じで、夕方に通夜を開催し、次の日に葬儀・告別式を実施します。
まず、司会者が開催の挨拶を実施。そして、創価学会の幹部である導師によって南無妙法蓮華経を唱えます。その後、導師→副導師→親族→参列者の順番で焼香を行い、導師の鈴の合図で題目(「南無妙法蓮華経」と唱えること)を三唱。弔電紹介をして導師による挨拶、喪主からの謝辞、再度題目の三唱を行い、閉式の挨拶をしたら、出棺します。
創価学会のお葬式のマナー
創価学会のお葬式(友人葬)には、仏教式のお葬式とは違うマナーがあります。まず、友人葬では香典は必ずしも必要ではありません。案内状に香典辞退の旨が書いておらず判断に迷ったときは、香典を持参しても良いですが、当日に香典辞退と言われることがあります。
自分が創価学会の会員・非会員で持っていくべき数珠が違います。創価学会の会員のときは、創価学会スタイルの念珠を使用。非会員のときは、仏教式で用いられる数珠を持参します。服装は仏教式で用いられる一般的な喪服で問題ありません。
創価学会のお葬式を依頼するポイント
創価学会のお葬式(友人葬)行なうためには、葬儀社の選定・手配、葬儀社との打ち合わせや参列者への連絡、掛け軸や祭壇の準備が必要です。用意する掛け軸とは、南無妙法蓮華経が記されている「大曼荼羅(だいまんだら)」のこと。創価学会では、御本尊と呼ばれる信仰の対象として、大曼荼羅を位置付けています。
仏式の葬儀とはいくつか違う点があり、準備に必要な物も異なるため、友人葬に対応している葬儀会社を選定しましょう。会場によっては、友人葬に対応していない時もあります。
創価学会の納骨について
創価学会の納骨は、仏教式の時と同じくお骨上げを実施します。そして、創価学会が管理する納骨堂に係員と一緒に納骨。納骨場所は、創価学会が管理している墓地・納骨堂であることが多いですが、無宗教の人向けの納骨堂に納骨しても問題ありません。創価学会が管理する納骨堂では、20年間遺骨を管理しますが、その後は常楽納骨堂に移されて永代供養となります。創価学会のお墓は、デザインが決められており、自分で決められません。しかし、全国にお墓や納骨堂が用意されており、場所は自分で選べます。
創価学会の法事・法要について
創価学会は、法事・法要の必要性について言及しておらず、形式的な式典よりも故人の家族や親族、知人・友人の気持ちが重要視されています。創価学会の会員は、朝と晩に掛け軸のような見た目の御本尊に南無妙法蓮華経を唱えます。毎日繰り返し南無妙法蓮華経を唱える行為は、勤行(ごんぎょう)と呼ばれていて、そのような日頃の行ないが供養のひとつとされています。
もし、法事を行ないたい場合は、家族や親族、知人・友人に声をかけて集まり、南無妙法蓮華経を唱題しても問題ありませんよ。