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喪主をやりたくない場合、長男でも拒否できるのか?

喪主は葬儀社とのやり取りをはじめ、参列者や遺族の取りまとめを行う葬喪主儀には欠かせない存在。しかし、中にはさまざまな理由から喪主をやりたくない、断りたいという人もいます。

そこで、ここでは喪主をやりたくない主な原因や喪主を断るための対処方法について紹介しています。喪主を辞退しようと考えている方は、チェックしてみてください。

喪主をやりたくない場合は辞退できる

喪主は理由によっては辞退することも可能。長男だから、遺言に記載されていたからといって、必ずしも引き受けなければならないという決まりはありません。

ただし、断る際にはトラブルを回避するためにも代理人を立てることが一般的。故人の関係者であれば誰でも喪主として選任することができますが、葬儀の支払いやお香典など金銭を取り扱うことが多いため、親族や近親者から選出しておくと安心です。

喪主をやりたくない理由は何か?

喪主は参列者や親族への挨拶から葬儀社との打合せや菩提寺の対応、葬儀後も四十九日などの法要の段取りや香典返しの手配など、遺族の代表として責任を伴う役割がたくさんあります。

喪主はやることが多すぎるため、仕事が忙しくてなかなか時間が取れない、精神的なプレッシャーや荷が重すぎてやりたくないと感じてしまう人もいるでしょう。他にも、喪主をやりたくない代表的な理由についてまとめてみました。

故人との関係性

喪主として葬儀をまとめる上で、故人との関係性はとても重要です。故人と不仲だったり、実の親ではなかったり、絶縁していたりと多様化する現代社会において関係性もさまざま。

そのため、故人との葬儀には関わりたくない、喪主としては参列したくないというケースもあります。その場合は、本人の意思を尊重し、対応するようにしましょう。

健康上の理由

喪主はお通夜から法要までの務めを取り仕切る必要があるため、入院中や持病があって日常生活に支障をきたしている、精神面に不安がある人など、健康に問題がある場合は喪主を引き受けることが困難なこともあります。親族は目に見えない疾患も含めて、よく病気を理解してもらうことが大切です。

経済上の理由

葬儀には葬儀費用の他にも、葬式関係者や参列者の飲食代や寺院などに払うお布施など、まとまったお金が必要となります。 葬儀の支払いは葬儀社や菩提寺などと打合せを行った立場上、費用を把握している喪主が負担するケースが多く、経済状況によっては親族全員で分割して負担したり、故人の遺産で賄うこともあるようです。

喪主の負担を減らすには

喪主は1人で多様な役割を担うため、近年では喪主の負担が少ない葬儀スタイルで最期のお別れを行う遺族が増えています。例えば、親族や限られた近親者だけで行う家族葬であれば喪主の役割も一般葬と比較すると少ないため、精神的な負担も軽減。喪主挨拶は代理にして他の家族に依頼するなど、喪主のやることを分担して行うことも可能です。

また、火葬のみの葬儀スタイルであれば喪主の挨拶もないため、古くからの形式にこだわらず、故人や遺族の意向に合わせた葬儀を執り行うことが可能です。