ご遺体の搬送

ご遺体の搬送の流れや手配についてまとめました。

ご遺体の搬送とは?

病院で亡くなった場合、ご遺体は病院の霊安室に一時的に移動します。しかし病院に長時間いることは難しく、ご遺体を移送するように指示されます。その後、葬儀を迎えるまでに過ごす、ご自宅や安置施設までご遺体を移動する「搬送」が必要になります。ご遺体の搬送は、専門の業者や葬儀社に依頼することが大半です。

自家用車で遺体搬送はできる?

ご遺体の搬送は、自家用車でも可能です。その場合には2つの条件があります。

  • ご家族が自家用車で搬送すること
  • 死亡診断書やそのコピーを所持すること

法律上、家族が搬送するのであれば問題ないとされています。しかし、ご遺体の扱いに慣れていない一般の方が搬送を行うのはとても難しいでしょう。

遺体搬送に関わる法律についてこちらで詳しく解説しております。併せてご確認下さい。

感染症などでお亡くなりの場合、ご遺体の衛生管理が必要となりリスクも伴います。ほとんどの場合、葬儀社にお願いし霊柩車などでご遺体を搬送します。搬送の手配がお済みでない方は、まず葬儀社を探しましょう。

病院からご遺体搬送の流れ

病院で亡くなったときは、葬儀が行なわれるまでご遺体を安置し、安置場所までご遺体搬送をする必要があります。まず、ご臨終を迎えた後は、病院内の霊安室にご遺体をお連れし、その後に、家族で決めた安置場所にご遺体を搬送します。
搬送車についてはこちらの記事で詳しくご紹介しております。

ご遺体を搬送するためには、葬儀社の選定や、搬送先を決めなければなりません。ご遺体の安置先は、自宅や安置施設が多いですが、どのような違いがあるのでしょうか。 ここでは、病院からご遺体搬送をするときの流れや、自宅と安置施設それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。

ご臨終~病院での安置

まずご臨終を迎えると、看護師によってご遺体の処置が行われます。この際に、ご遺体は浴衣などに着替えるのが一般的です。その後、病院内の霊安室に移動し、一時安置されます。

病院で亡くなった際の服装についてはこちらの記事で詳しくご紹介しております。

ご遺体搬送を依頼する葬儀社決定

霊安室で一時安置されている間に、ご遺体を搬送してもらう葬儀社を決めましょう。お通夜や葬儀を執り行う葬儀社が決まっていない場合には、病院から紹介される葬儀社や遺体搬送専門の業者に搬送だけ依頼することも可能です。

搬送先の決定

搬送を依頼する葬儀社を決める際、「搬送先」も決める必要があります。搬送先とは、葬儀までの間ご遺体を安置する場所です。ご自宅や葬儀社が所有する安置施設に搬送するケースが多いでしょう。

自宅に搬送する

入院生活が長かった方などは最後にが住み慣れた家に戻ることを希望され、ご自宅への搬送を選ぶ方も多くいらっしゃいます。ご自宅なので、ご遺体の安置に費用が発生しないのが大きなメリットです。

反対に、ご自宅に棺を置くスペースがなかったり搬送が難しい場所だと、搬送自体できない可能性があります。また、時期によっては冷房が必要な場合もあり、自宅安置ができないこともあるでしょう。

安置施設を利用する

葬儀社などが所有する安置施設は、ご遺体の安置専用の施設です。搬送しやすく、安置にも慣れているので、安心してご遺体を安置することができます。また、斎場と同じ建物にある場合には、葬儀の際に再度搬送する必要がないのも大きなメリットです。

デメリットとしては、安置施設を利用するのに費用が発生することが挙げられます。葬儀社によっては、基本料金に含まれていることもあります。

搬送費用・料金相場

遺体搬送料金の相場

ご遺体の搬送料金は、搬送距離によって決まります。葬儀会社ごとに決められた距離までは定額です。一定の距離を超えた場合は、10kmごとに3,000~5,000円程度加算されます。 遺体搬送の料金以外にも、棺やドライアイス、防水シーツなど付帯品の費用も必要です。
ご遺体の搬送先は、自宅と安置施設が選べますが、自宅でご遺体を安置するときは、ろうそくやお線香などご遺体安置のための費用も別途かかります。
そのほかの追加費用として、夜間や早朝に適応される割増料金と、霊柩車を待機させる時間によって加算される留置料がありますのでご注意ください。

中・長距離の遺体搬送料金

遠方で亡くなった場合、近距離搬送とは異なる処理が必要になります。500km程度の遺体搬送の相場は、約25万円と言われています。

距離が長くなると、高速代やフェリー代が加算されます。さらに、ご遺体の搬送距離が500km以上を超えるときは、交代のドライバーが必要になるため、より高額になる傾向です。搬送距離が500kmを超えるときは、飛行機を使用した搬送の方が安く抑えられるケースもあるので、空輸も検討するとよいでしょう。
100km以上の長距離の場合には、搬送の受付をしている葬儀社も限られています。このため、遠方で亡くなった場合は、搬送を依頼できる葬儀社を探すことが通常より困難です。

遺体を飛行機で搬送する際の手続きや流れについてこちらで詳しく解説しております。併せてご確認下さい。

ご遺体を搬送する際の料金は、葬儀社によって異なります。病院や警察署からご遺体を安置する場所までの距離や、搬送に使用する車の種類によって料金が決められるのが一般的です。

お通夜や葬儀を申し込んでいる場合には、基本プランに含まれていることが多いのですが、葬儀社によって対象となる搬送回数や距離が異なります。搬送を依頼する際は、プラン内に含まれる搬送回数や距離を確認しておくと安心です。