喪主とは誰がなるもの?
更新日: 2023/10/16
喪主と施主は共に葬儀を取り仕切る代表者ですが、実はそれぞれ役割が異なります。 ここでは、混同されやすい喪主と施主の主な役割について解説。喪主や施主は誰が務めるべきなのか、ケース別の決め方も紹介しています。 また、喪主や施主に関するよくある質問などをピックアップ!自分が喪主や施主になった時に落ち着いて対応できるように、チェックしてみてください。
そもそも喪主とは?
喪主とは、遺族を代表して葬儀を取りまとめる責任者。故人に代わって弔問を受けるのが主な務めとなっています。 葬儀に関する最終的な決定権を持ち、葬儀を円滑に滞りなく進めるための重要な役割を担っています。 また、菩提寺がある場合は、僧侶と打ち合せを行う時に葬儀社ではなく喪主が主体となって行うのが一般的です。
喪主にはどんな役割があるの?
喪主の役割は葬儀社や僧侶との打ち合わせをはじめ、遺族側の連絡窓口として葬儀全体の取り決めを行い、さまざまな段取りを決定していきます。 葬儀当日は、主に参列した方々への応対や僧侶のお出迎え、出棺の際の挨拶などを行います。 また、葬儀後には寺院やお手伝いしてくれた方々への挨拶回りや、一周忌などの年忌法要を営む際の取りまとめなどの役割もあります。
一般的な喪主の決め方は?
故人の家族構成や関係性によって、喪主となる人はさまざま。昨今は家族の在り方も多様化し、喪主の決め方にも色々なパターンがあります。 ケース別にどのように喪主を決めるのか調べてみましたので、参考にしてみて下さい。
血縁を優先した場合
故人との血縁関係で喪主を決める場合は、血縁の近さによって以下のような優先順位で決めることが一般的です。
- 故人の配偶者
- .故人の子ども(長男や長女)
- 親(故人が若い場合)
- 兄弟姉妹
ひと昔前までは、男性が喪主となることが多い傾向にありましたが、現在は女性であっても血縁が深い方が喪主となることが増えてきています。
配偶者や血縁者がいない場合
故人の後継者や血縁関係者が少ない場合は、友人や知人など生前に故人と親交のあった人が喪主を務めたりします。 該当者がいなかったり、友人や知人などに依頼できない時は、入所していた介護施設の代表者や葬儀社が喪主を代行することもあります。 そういった場合は、喪主という名称は使用せずに、「友人代表」や「世話人代表」と呼びます。
喪主と似ている言葉、施主とは?
施主とは、故人を火葬するための埋葬料や葬儀社に支払う葬儀費用を負担する人のこと。葬儀社との打合せが中心となるため、葬儀社と喪主との橋渡し役でもあります。 しかし、近年の葬儀では喪主と施主を別々に立てず、遺族の1人が兼任するケースが主流となっています。 ただし、喪主が若かったり、葬儀の費用を負担するだけの資力がない場合などは、現在も喪主と施主を立てて葬儀を行うこともあります。
施主にはどんな役割があるの?
昔は、喪主や遺族は喪に服して故人を偲ぶことに専念するため、施主が葬儀を取り仕切っていました。 しかし、現在の葬儀における施主の役割は、葬儀費用の内訳を決めたり、葬儀内容の打ち合わせなど喪主をサポートするのが主な役割。 葬儀で遺族の代表として立ち回るのが喪主だとすると、施主は葬儀の段取りなどを葬儀の準備を行う役になります。
よくある質問
喪主の妻が葬儀ですることは?
喪主の妻は、葬儀の責任者となった夫のサポート役。夫婦で協力しながら、親族や参列者がより良いお別れができるように葬儀の進行をフォローしていきます。 喪主のように前面に出て挨拶回りをするというよりは、参列者の誘導やお茶出しなどを行いながらご挨拶をしていくことがポイント。 喪主である夫の立場を立てながら立ち回ることが大切です。
喪主が遠方に住んでいる場合どうしたらいい?
あくまでも、喪主は葬儀の取りまとめ役。遺族の代表者という立場ですが、葬儀の準備や段取りなど全ての責任を負うわけではありません。 特に喪主が遠方に住んでいる場合は、全てを喪主に任せるのではなく、親族の中で上手く役割を分担することが大事。喪主と連携を取りながら、葬儀内容や参列者への対応などを決定していくようにしましょう。
喪主と故人の宗教が異なる場合はどうしたらいい?
家族の中でも、信仰している宗教が異なることがあります。 最終的には喪主の判断になりますが、故人の遺志が最も尊重されるため、故人が信仰していた宗教に沿って葬儀を執り行うケースが多いようです。 他にも、故人と異なる宗教や宗派の家族がいても葬儀に参列しやすいように、無宗教形式で執り行う場合もあります。 家族内で異なる宗教を信仰している場合は、生前からよく話し合っておくと安心です。
喪主も香典や供花をだす?
香典や供花は地域によってさまざまな風習やしきたりがあるため、葬儀を執り行う場所によって考え方が異なります。 実際に、喪主であっても香典や供花を送る地域もあります。そのため、葬儀を執り行う際には、地域の慣習にも配慮した上で対応することが大切です。 香典や供花に関して分からないことがある場合は、葬儀会社に確認しておきましょう。