葬儀のてびきびと > 喪主のやることとは? > 親の死に向き合うことになったら > 親の葬儀代が払えないときはどうする?

親の葬儀代が払えないときはどうする?

親が亡くなったとき、多くの方が最初に気にするのが葬儀代のことです。葬儀代は葬儀の規模にもよりますが、100万円以上かかることもあります。そういった大金をご逝去後数日以内に準備するのは、とても大変なことです。そこで、葬儀費用を払えないときの対処法や、そもそも誰が葬儀代を払うのかについて解説します。

親の葬儀費用は誰が払う?

親の葬儀費用を誰が支払うのかについては、ご家庭ごとに考え方が異なります。葬儀代の負担は、主に次の3つのパターンが考えられます。

  • 喪主
  • 兄弟で出し合う
  • 親の財産で賄う

あなたが喪主であっても、必ずしも一人で全額を負担しなければならないというわけではありません。
兄弟や親族がいれば、親の葬儀代をどのように準備するのかを話し合うことをおすすめします。親の財産で賄う際も、あとからトラブルにならないように必ず兄弟に相談しましょう。

葬儀費用が足りないときに利用できる補助金・給付金は?

葬儀費用が足りない場合に、利用できる補助金や給付金があります。利用できる条件や支払いの時期には注意が必要ですが、活用するとよいでしょう。

葬祭扶助制度

葬祭扶助制度とは、故人やご遺族が生活保護を受けている場合に利用できる、自治体が葬儀代を負担してくれるというものです。この制度を利用すれば、葬儀代を出せなくても最低限の葬儀ができます。
ただし、葬送扶助制度で可能な葬儀は、直葬(火葬式)と呼ばれるシンプルな葬送スタイルです。お通夜や葬儀・告別式を行う一般葬はできません。申請先は申請者の住所地の市町村役場ですので、葬儀費用が出せない場合は相談しましょう。

健康保険加入者の場合は埋葬料が支給される

健康保険の加入者の場合、被保険者や被扶養者が亡くなると埋葬料が支給されます。故人が国民健康保険の加入者だった場合、故人の健康保険証と葬儀の会葬礼状や葬儀費用がわかる領収証を持参して手続きをすると5~7万円程度の葬祭費が支給されます。故人の住所地の役所で手続きしましょう。
故人が会社員だったときは会社の人事に相談すると、埋葬料の申請を代行してくれることがあります。こちらも5万円程度が支給されます。
葬儀が終わってから2年以内に申請しなければならないお金なので、早めに手続きしましょう。

故人の保険金・預貯金を使う

故人の生命保険金や預貯金を使って、葬儀代を支払うご遺族も多くいらっしゃいます。生命保険は健康保険の埋葬料や葬祭費よりも支払いが早い傾向にあり、すぐに必要な葬儀代に充てやすいでしょう。
また、故人が自分の葬儀代を賄えるように、預貯金として貯蓄している場合もあります。しかし、実際に亡くなってから銀行や郵便局の口座からお金を引き出すのは難しいこともあるため、危篤の段階でほかの兄弟と話し合って引き出しておくことをおすすめします。

葬儀費用がない時に工夫できること

葬儀費用がないときは、葬儀代を安く抑える工夫をしたり分割払いをするなど、工夫をするとよいでしょう。具体的に工夫できるポイントをご紹介します。

葬儀を簡略化する

葬儀は規模が大きく豪華になればなるほど高額になります。反対に葬儀を簡略化すれば費用を抑えることが可能です。簡略化する際は、次のことを検討してみましょう。

  • 一日葬や直葬にする
  • 無宗教葬にする

お通夜を省略する一日葬や、お通夜と告別式を省略する直葬にすると、葬儀代がぐっと安くなります。また、お布施など宗教者に渡すお金を削減するために、無宗教葬にするのもよいでしょう。ただし、ゆっくりお別れができなかったり、菩提寺がある場合には納骨時にトラブルになることも多かったりするので、事前にご遺族で確認しておくのが無難です。

市民葬・区民葬を活用する

市民葬や区民葬とは、自治体が行っている葬儀です。葬儀社と協定を結び、一般的な葬儀よりも割安なプランを提供しています。ただし、市民葬や区民葬のプラン内容は、かなり簡素なものが多いのが特徴です。
このため、葬儀にこだわりがある方だと、オプションを追加することになり、結果的に葬儀代が高くなる可能性もあります。
市民葬・区民葬を利用する場合には、役所に問い合わせて事前に詳細を確認しましょう。

葬儀ローンを利用する

葬儀ローンとは、葬儀費用を分割払いすることです。葬儀社によっては葬儀ローンに対応しているところがあるので、一度に葬儀代を支払えないときは利用するとよいでしょう。
ただし、葬儀ローンを利用すると利息がかかるため、最終的には葬儀費用の総額は高くなります。葬儀ローンを利用する際は、利息を含めた総額を頭に入れて返済計画を考えましょう。

また、こちらで、親の死に直面した方に向けて必要な情報をまとめました。喪主の決め方屋、行政への手続きなど、解説しています。併せてご確認下さい。
お辛い状況でしょうが是非ご覧ください。