喪主が訃報を伝えるための続柄一覧
更新日: 2023/10/13
喪主の役割のひとつとして、訃報の連絡が挙げられます。訃報連絡を作成する際には、続柄(つづきがら)を把握しなければなりません。
また、訃報独特の表現や避けるべき言葉もあります。ここでは、続柄情報や続柄に関する例文、訃報作成時の注意点についてまとめました。
喪主と故人の続柄について
喪主が訃報を伝えるときは、故人と自分の関係性を記載します。
日常生活では使わないような表現が多く、聞いたことがある続柄でも、身内には使えない表現もあるため注意が必要です。
自分の親族だけではなく、配偶者の親族の喪主になる可能性もあります。関係が遠くなるほど混乱しやすいため、続柄はしっかりと確認してから記載しましょう。
続柄とは
続柄(つづきがら、通称:ぞくがら)とは、喪主と故人の関係性を示す表現です。「喪主」から見て、故人はどの関係にあたるかを考えます。
案内状を送付する場合は、喪主は自分の身内であるのが一般的です。しかし、敬語表現などと同じで、他人が喪主の父に使う「ご尊父様(ごそんぷ)」など、喪主である自分や身内に向けては使えない表現もあります。
訃報案内での続柄一覧
自分が喪主の場合、故人が両親のときは「実父・父・亡父(ぼうふ)」「実母・母・亡母(ぼうぼ)」と表現します。
故人が妻であるときは「妻・家内」、夫のときは「夫・主人」です。
兄弟のときは「兄・弟・長兄・次兄」、姉妹のときは「姉・妹・長姉・次姉」であり、比較的馴染みがあるかもしれません。
子どもが亡くなったときは、「息子・長男・次男」や「娘・長女・次女」と表現。1番若い子どもが亡くなったときは、男女ともに「未子」と書くこともあります。
男性に喪主を務めてほしいご家族の場合は、配偶者の親族が亡くなったときにも喪主を務める可能性があります。配偶者の両親が亡くなったときは、「義父・岳父(がくふ)・父」「義母・岳母(がくぼ)・母」と表記。配偶者の兄弟は「義兄・義弟」、姉妹は「義姉・義妹」です。
訃報に続柄を記載した文例
喪主として訃報を作成するときは、最初に続柄と故人の名前を記載します。故人が喪主の身内であるため、「ご尊父」や「御母堂」など他者が使う表現を使わないように気を付けましょう。
喪主の父親が亡くなったときは、「実父 ○○(名前)」と記載。名前の後に、〜に関わるという意味を持つ「儀」と記載する場合もあります。
社内報で訃報を出すときは、作成者が喪主本人ではないため、「ご尊父 ○○(名前)様」と記載します。
訃報は、一般的にはがきに縦書きで作成します。誰が喪主なのか、通夜や告別式の日時や場所をしっかりと記載しましょう。
最初に、「実父 ○○(名前)儀 が病気のため○月○日に急逝いたしました」と書きます。
その後に、通夜と告別式の時間と場所について記載し、左下に「喪主 ○○(名前)」とします。
訃報連絡の注意点
喪主として訃報の連絡をする際には、注意するべき点がいくつかあります。記載しておくと参列者に対して親切である項目や、普段は使わないマナーについて事前に確認しておくと、いざというときに慌てずに済みますよ。ここでは、訃報連絡に関する注意点についてご紹介します。
参列辞退の場合は明記する
訃報の連絡はしても、家族葬など身内のみでの葬儀のときは参列はお断りしますよね。しかし、参列を辞退いただく旨を明記しないと、良かれと思って参列する人もいるかもしれません。故人と最期の時間をゆっくりと過ごすためにも、参列辞退の内容を記載しましょう。
香典辞退の場合は明記する
参列者の負担や香典返しの手間を軽減するために、香典を辞退する喪主も増えてきています。まだ一般的には香典を用意することが多いため、香典辞退の記載を明確に行わないと、香典を用意してしまう参列者もいるでしょう。
駐車場がない場合、明記する
葬儀場への移動は、車の利用を考える参列者もいるでしょう。しかし、当日に駐車場が見つからないと、参列者にストレスを与えるかもしれません。もし、葬儀場に駐車場が併設されていない場合は、駐車場が近くにはないことや、公共交通機関の利用をおすすめするなどを記載しておくと親切です。
句読点を使わない
訃報の連絡には、「、」や「。」など句読点を使わないのが大きな特徴。読みづらいときは、スペースが句読点の代わりです。
いくつか由来がありますが、句読点で区切らないことで、葬儀がスムーズに終わるようにという思いが込められています。また、以前は毛筆で訃報を書いていたため、句読点を省略していたとも言われています。
忌み言葉を使わない
「忌み言葉」とは、縁起が悪い言葉のこと。語呂が悪い言葉も含んでおり、葬儀会場でも避けた方がいいでしょう。
縁起が悪い言葉は、「死ぬ」「苦しむ」「4と9」などイメージがつきやすいかもしれません。しかし、不幸を繰り返す印象を与える「たびたび」「続いて」「また」など、うっかり使ってしまいそうな表現もあるため、気を付けましょう。また、「ご生前」や「ご逝去」など、直接的な表現を避けた言葉も覚えておくと困りませんよ。