永代供養墓の合祀って何?

永代供養墓は、これからの時代に即した遺骨の供養方法としてニーズが増えてきています。そこで、永代供養墓に関する疑問を解決するために、永代供養墓について役立つ基礎知識をまとめました。
永代供養墓を利用する際に知っておきたい埋葬方法の種類や違いなどを解説。永代供養の特性のひとつでもある「合祀(ごうし)」についても紹介しています。

永代供養墓の合祀

合祀とは何か

合祀とは、骨壺から遺骨を出して他の人の遺骨と一緒にまとめて埋葬して供養すること。合祀は元々日本に古くからある神道の言葉で、1つの神社に複数の神様を祀ること意味しています。そして、現在は人間のお墓にも使われるようになっています。
納骨時から合祀されるものを合祀墓と呼び、供養方法によっていくつか分類することができます。

  • 慰霊碑型:納骨スペースの上にモニュメントが建てられている
  • 自然葬型:墓石のかわりに樹木や花が植えられている
  • 納骨堂型:屋内で合祀された遺骨が管理されている

永代供養墓とは何か

永代供養墓とは、永代供養のサービスが付いたお墓のこと。亡くなった人の遺骨を収め、その人の霊を一定期間に渡って供養するためのお墓のことを指します。
遺骨の保管方法等については施設によって異なりますが、一般的には霊園や墓地の管理者が遺族や親族の代わりに供養を行ってくれます。
永代供養墓には、合同で埋葬する方法や個別に安置される方法などたくさんの種類があるので、選択肢が豊富。個々の意向に合わせた埋葬方法を自由に選びやすいお墓になっています。

永代供養は合祀だけではない

永代供養の遺骨の埋葬方法は合祀だけでなく、他の種類もあります。
霊園や寺院によって呼び方や名称は異なりますが、ここでは3つのタイプに分けて紹介します。それぞれどんな特徴があるのか、チェックしておきましょう。

合祀墓

合祀墓は、1つの墓石や霊廟の中に血縁関係のない複数の人の遺骨を骨壺から出して合祀しているお墓のこと。合葬墓や合同墓、共同墓などとも呼ばれています。一般的には霊園や寺院の境内に設けられているため、個人の所有ではなく寺院などの宗教法人が管理しているお墓になります。
近年は合祀墓の需要が増えてきたことから、自治体が運営している霊園にも合祀墓ができています。毎年霊園などに使用料等を納める必要がなく、維持管理費が不要なところも人気となっています。

個別墓

個別墓とはその名の通り、一人ひとりの遺骨を個々に安置して管理するタイプのお墓です。
ただし、一定の契約期間を経過すると他の人の遺骨と一緒に合祀されることが一般的。契約期間は遺骨を安置している施設によって変わるので、契約時に確認しておく必要があります。
メリットとしては、従来のお墓のように墓石を建てたりすることが可能なところ。永代供養に難色を示している家族や親族がいる場合でも、今まで通りにお墓参りや故人に向けた供養が行うことができます。

集合墓

集合墓は合祀型と個別型の中間的なタイプで、複数の人の遺骨が入った骨壺を一カ所にまとめて埋葬するお墓になります。
他の遺骨と一緒に管理しますが、遺骨は骨壷ごとに個別に安置できるところが特徴。合祀型と同じように遺骨をまとめて管理してもらえるので、お墓を建てたり、管理費などを毎年支払うこともありません。
霊園や寺院との契約内容によっては、納骨した後でも合祀される前であれば、遺骨の分骨や改葬に応じてもらえる場合もあるようです。

永代供養墓、納骨堂、合祀墓の違い

永代供養のサービスが付いているお墓には色々なタイプがあります。
ここでは、同じ永代供養として混同されやすい、永代供養墓と納骨堂、合祀墓について比較しました。

永代供養墓

霊園や寺院の管理者が遺骨の供養を代行してくれるお墓のこと。安置する場所や埋葬方法によって色々なお墓の種類があります。

納骨堂

亡くなった方の骨壺を納めるための施設で、一般的には屋内で遺骨を管理し供養します。個別に遺骨を管理するものから、後々合祀するものまでさまざまな納骨方法があります。

合祀墓

不特定多数の方が一つの墓石に納骨される形態のお墓。納骨する時から合祀されるというところが他のお墓と異なる点です。血縁関係に関わらず共同で供養されます。

どんな方が永代供養の合祀墓が向いているか

合祀墓は遺骨の管理や供養を納骨先にお任せできることはもちろん、個別に墓地やお墓を購入する必要がないため、費用面においてもコストパフォーマンスに優れています。

合祀墓はこんな人におすすめ!

  • お墓の継承を望まない方
  • お墓にかかる費用を抑えたい方
  • お墓の維持や管理を任せたい方
  • 低コストで永代供養を継続的に行いたい方

合祀墓は、地方自治体が管理する公営の合祀墓や、民間業者が提供している合祀墓があります。公営の合祀墓は、管理費用が安価である反面、場所に制限があります。一方、民営の合祀墓は個人のニーズに合わせたプランが充実しており、地域によっては合祀墓以外にも納骨堂やお墓参りの代行サービスなどを提供しているところもあります。