一般墓と永代供養墓の違い

一般墓と永代供養墓の違いは、誰がお墓の管理・供養をするかです。一般墓は、家族が管理するため継承者が必要ですが、永代供養墓は運営するお寺や霊園が管理と供養を代行してくれます。

一般墓と永代供養墓のどちらが、自分たちにとって適しているのでしょうか。今回は、一般墓と永代供養墓の違いやメリット・デメリットについてご紹介します。

一般墓と永代供養の違いイメージ画像

一般墓の特徴

一般墓は、屋外に墓石を立てる昔ながらの納骨方法です。区画の管理やメンテナンスは、身内で行うのが特徴。お墓を立てるときに土地の使用料として永代使用料をお寺や霊園に支払います。

さらに、管理費を毎年納めますが、供養は自分たちで行なわなければなりません。お参りの時間の制限がなく、お供え物の決まりもないため、一般墓はお参りの自由度が高いのが特徴です。

永代供養墓の種類と特徴

永代供養墓とは、運営者であるお寺や霊園のスタッフが、施設の管理や供養を代わりに行なってくれるお墓のこと。モニュメントに他人の遺骨と一緒に納骨する合葬型に加えて、納骨堂や樹木葬が永代供養墓に当てはまります。

合葬型

合葬型は、合祀(ごうし)墓とも呼ばれており、塔などのモニュメントのもとに、他人の遺骨と合わせて埋葬する方法。モニュメントの形には決まりがなく、何をモニュメントとするかはお寺や霊園によって違います。

自分の区画を持たないため、永代供養墓の中でも費用を抑えられます。他人の遺骨と混ぜてしまうため、納骨後にお墓を立てたいと思っても遺骨を取り出すことはできません。

納骨堂型

屋内に納骨棚が設置されているのが特徴の納骨堂型。「棚式型」「ロッカー型」「仏壇型」「マンション型(自動搬送式)」の4つに分けられ、遺骨用の引き出しが並んでいる棚式型を選ぶと、安価になります。

建物の管理やメンテナンスは運営者が行うため、継承者がいなくてもお墓が荒れる心配はありません。お墓のように草むしりや墓石を磨くなどの手間がかからないため、残された家族の負担を減らせます。

樹木葬型

樹木型は、シンボルツリーの根元に納骨する方法。自然が豊かな山間部に納骨する「里山型」、公園のような場所に納骨する「公園型」、整備が行き届いていてアクセスが良好な「庭園型」に分けられます。

自然に還るような納骨が可能ですが、里山型は山間部にあり、交通の便が限られるときもあるため注意しましょう。 樹木葬の埋葬方法には、個人の区画があるタイプと、遺骨を他人の物と分けずに納骨するタイプがあります。

一般葬のメリット・デメリット

メリット

一般墓は、先祖代々お墓を引き継げるのが魅力です。お墓選びは自分だけの考えではなく、家族からの同意も必要となります。一般墓は、昔ながらのお墓のスタイルのため、お墓を立てる相談をしたときに親族からの同意も得られやすいでしょう。

また、墓石のデザインを選ぶことができ、デザイン性の高い加工がしてある墓石も増えてきています。そのため、他の人とかぶらない、自分だけのお墓が立てられる特徴もあります。

デメリット

継承者が必要で、定期的なメンテナンスやお墓の掃除・管理が必要な点です。もし、継承者が確保できないときは、無縁墓となってしまうときもあるでしょう。さらに、お墓を立てるには、土地の使用料である永代使用料と墓石代が必要となるため、他の埋葬方法よりも高額です。

永代供養墓のメリット・デメリット

メリット

お寺や霊園の担当者が管理や供養を代わりに行なうため、お墓の継承者がいなくても、無縁墓になったりお墓が荒れたりする心配はありません。納骨堂などの屋内施設を選んだときは、季節や天気に左右されずにお参りができます。

永代供養墓の費用は、墓石を立てないためお墓とくらべて安価であることが多く、最初に必要な金額を支払えばその後の年間管理費などは不要です。

デメリット

一般墓は代々継承するため長期間利用できるのに対して、永代供養墓は契約期間が終了すると、合祀(ごうし)埋葬として他人の遺骨と一緒に埋葬されます

永代供養墓は、納骨堂や樹木葬などが代表的ですが、スペースが限られているため、納骨できる人数が制限されているときもあります。