家族葬で喪主がやることは?
更新日: 2023/03/27
家族葬は身内だけで執り行う葬儀なので、喪主は必要ないと思っている方もいるかもしれません。
しかし、家族葬といっても一般葬を小規模にしただけなので、誰かが必ず喪主の役割を担います。基本的には、喪主は故人の配偶者や子どもなどが行う役割です。身内を初めて亡くした方は、喪主としてやるべきことがわからず不安に思うかもしれません。そこで、家族葬における喪主の役割や服装について解説します。
家族葬の喪主は誰がやる?
葬儀の喪主は、故人の血縁者が行うのが一般的です。もし、故人が生前に喪主を決めていた場合にはそれに従いますが、そうでなければ慣習に沿って決めます。一般的な順序としては、次の通りです。
- 故人の配偶者
- 故人の跡を継ぐ人(長男や長女など)
- 故人の血縁者(孫や甥など)
故人に配偶者がいれば、喪主は配偶者が務めるのが基本です。配偶者が高齢の場合には、喪主は配偶者として、子どもが実務を担うことがあります。
家族葬のお通夜までに喪主がやることは?
お通夜までの短時間に、喪主がやることはたくさんあります。主に次のことを行っていきます。
- 医師から死亡診断書を受け取り、死亡届に記入する
- 葬儀社を決定し、ご遺体を安置先に搬送してもらう
- 家族に訃報を入れ、家族葬への参列を要請する
- 葬儀社と葬儀の内容について打ち合わせをする
- 祭壇・遺影・供花・食事などの手配をする
- 死亡届を市町村役場に提出する
順番が多少前後することはありますが、お通夜までの間にやるべきことはたくさんあります。死亡届の提出は葬儀社のスタッフが代行することもあるので、葬儀社を決定したら相談してみましょう。
家族葬のお通夜で喪主がやることは?
家族葬のお通夜で喪主がやることは次の通りです。やるべきことがわからないときは、葬儀社のスタッフに流れを確認するとよいでしょう。
- 弔問客の受付前に、届いた弔電を確認する
- 供花や芳名板の並び順を確認する
- 弔問客に挨拶をする
- お通夜で読経していただくお坊さんを出迎え、挨拶をする
- お通夜の最後に喪主挨拶をする
- 通夜振る舞いをする場合には、会食の前後に挨拶をする
家族葬の告別式で喪主がやることは?
家族葬の告別式で喪主が行うことは、ほとんどお通夜のときと同様です。
- 告別式が始まる前に届いた弔電を確認し、告別式で読み上げてほしいものを選ぶ
- 弔辞をいただく方の名前を葬儀社のスタッフに伝える(葬儀社に人数を伝えると、準備してくれることも多い)
- 出棺後に火葬場まで行く際の、バスや車の手配をする
- お坊さんを出迎え、挨拶をする
- 焼香の際は、弔問客のほうを向き、黙礼をする
- 出棺時に、参列者に向かってお礼の喪主挨拶をする
家族葬の火葬場で喪主がやることは?
家族葬の最後に火葬を行います。火葬場で喪主がやることは次の通りです。
- 火葬場の受付で火葬許可証を提出する
- 火葬中の待ち時間に、参列者をもてなす
- 火葬を終えたあとは、参列者とともに収骨をする
- 自宅へ故人の位牌・遺骨・遺影を持ち帰る
- 火葬のあとに精進落としの食事会を行う場合は、喪主として挨拶をする
家族葬の喪主としてのマナーは?
家族葬では、訃報を伝えて事前に案内をした家族だけが葬儀に参列します。このため、一般の葬儀とは異なり、細かいルールやマナーは気にしなくてもよいでしょう。
しかし、家族葬にお坊さんを呼んで読経や戒名をいただく場合には、必ず喪主がしっかりと出迎えする必要があります。お坊さんがいらっしゃるとき、お帰りになるときは、必ず喪主が挨拶をしましょう。
家族葬の喪主の服装は?
家族葬での喪主の服装は、男性ならブラックスーツ、女性なら黒色のワンピースやアンサンブルが主流です。ブラックスーツやアンサンブルは略式礼服とされていて、正式には和装やモーニングコートを着用します。しかし、身内だけで執り行う家族葬では、正式喪服を着るケースは少ないでしょう。喪主であっても、略式喪服を着用すれば十分マナーを守っていることになります。