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棺にお守りは入れられる?

日本では故人が愛用していたものを棺の中に納め、気持ちを伝える傾向があります。「あちらの世界でも楽しく過ごしてほしい」など、願いを込めて棺に納められる品物。ここではお守りを含めた、棺に何をお納めできるのかをまとめています。

棺に入れられる副葬品とは?

副葬品は、故人に思いを託し、故人の棺や墓の中に納められる品物のこと。日本では古来から副葬品を埋葬する習慣があり、古墳時代から続く習わしです。火葬が一般的になった現代では、「想い出の品を手向けるもの」として、納棺や出棺の時に、故人が大切にしていたものを棺に副葬品を入れることが増えました。

お守りは棺に入れられる

基本的には「火葬に影響の出ない燃えるもの」なら、棺に入れて大丈夫です。つまりお守りは「燃えるもの」なので、棺に入れて差し支えありません。

お守りを焼くことで、罰が当たるのではないかと心配される方もいるようですが、お守りはそもそもお焚き上げで燃やして手放すものです。故人の胸元に大切にしまってもらいましょう。

お守り以外に棺に入れられるもの

ここでは、代表的な副葬品の例をあげます。

  1. 故人が育てた花や好きな花
  2. 生前に故人が大切にしていた手紙や、家族や友人が故人へのメッセージをつづった手紙
  3. 故人の好きだった食べ物(瓶や缶は不可)
  4. 故人がお気に入りだった洋服、帽子やカバンなどの服飾小物
  5. 旅行や趣味を楽しんでいる遺影以外の故人の写真
  6. 故人の死後の幸福を願う千羽鶴や朱印帳

棺に入れられるタイミングはいつ?

棺に副葬品を入れられるタイミングは出棺まで。一般的には告別式後のお別れ最中に、副葬品を入れられます。

火葬場によっては、火葬する直前の「最後のお別れ」の時にも副葬品を棺に納めることができますが、出棺までに副葬品を棺に入れておく方が確実です。

副葬品にまつわる迷信

「生きている人が映っている写真を副葬品にすると、その人があの世に連れていかれる」という迷信があります。後でトラブルにならぬよう、写真に写っている人へ写真を棺に入れてもよいか確認しておきましょう。

棺に入れられない副葬品とは?

次にあげるものは副葬品としてふさわしくないものです。

  • 火葬炉の安定燃焼の妨げになる「燃えにくいもの」
  • 火葬炉の故障の原因となる「燃えないもの」
  • スプレー缶や乾電池など火葬炉の中で「爆発の危険性があるもの」
  • 石油化学製品や合成化学繊維製品などの「燃やすと有害物質を発生させるもの」
  • 法律で燃やすことがが禁じられている「お金」

棺に入れられない理由を引き続きご説明します。

燃えないもの

ガラス製品や金属製品のような、一般的に「不燃物」とされている「燃えないもの」は火葬炉の故障の原因になります。プラスチックやポリエステルやナイロンなどの化繊、発泡スチロールやゴムなどは燃やすと有害物質を発生させます。

燃えにくいもの

 燃えにくいものを副葬品にすると、火葬炉の故障の原因になります。革やビニール製の服や靴は燃え残り、溶けて遺骨を汚したり、傷つけるリスクがあります。

また辞書のような分厚い本・丸ごとのスイカなどは、燃えにくく、大量の灰が残ります。

お金

埋葬が土葬だった時代には、「あの世でお金に困らないように」と六文銭を副葬品にする風習がありましたが、現在、お金を棺に入れて燃やすことは法律で禁じられています。

代わりに六文銭をプリントした用紙を葬儀社が準備している場合もありますので、葬儀担当者に確認してみましょう。

棺に入らないものは骨壺へ

故人が身に着けていた思い出の眼鏡や腕時計、アクセサリーなどを副葬品にと希望する方が多くいらっしゃいます。しかしガラスや金属が燃え残り、遺骨を傷つけてしまうリスクがあるので、棺ではなく骨壺へ納めることをおすすめします。

なお、火葬後の収骨時にお納めする場合は、葬儀担当者、火葬場スタッフとも連携が必要なので、事前に希望を伝えておきましょう。

事前に火葬場へ申請が必要なもの

心臓にペースメーカーをつけたまま亡くなった方は要注意です。ペースメーカーは、そのまま燃やすと爆発して火葬炉を痛める可能性があります。病院でペースメーカーを取り出せずに火葬する場合、火葬場に申請が必要なため、事前に葬儀担当者に伝えましょう。

棺にいれるおすすめのもの

棺に入れる副葬品は、故人の想いのこもったもの。故人の気持ちによりそったものを入れるとよいでしょう。

  • 故人が好きだった食べ物や、お気に入りの服
  • 趣味が続けられるように、趣味の道具
  • 故人が行きたがっていた場所へのチケット
  • 故人が大切にしていた手紙や、家族が故人書いた感謝の寄せ書きやメッセージ など