「エンディングノート」ってなに?
更新日: 2023/10/27
「エンディングノート」とはご自身の死後、ご家族が必要となる個人情報や資産関係の情報、葬儀に関する希望、また家族や友人に伝えたい思いなど、ご自身に関する様々な情報をまとめておくためのノートです。
エンディングノートは遺言書とは異なり、法的効力を持たないため、遺言書よりも自由に気軽に書くことができます。市販のエンディングノートを利用しなくても、自身でノートを作ったり手紙形式にしたりすることも可能です。
エンディングノートに書くべき9選
①自分の基本情報
自身に関する基本情報の一例を挙げておきます。
ex)生年月日、本籍地、現住所、血液型、家族構成、マイナンバー、運転免許証番号、健康保険証番号、趣味・特技
加えて、好きな食べ物や今までの思い出などを書いてみると、ご家族も楽しんで読んでくれるかもしれませんね。
②遺言書について
>遺言書の有無だけでなく、遺言書の保管場所や種類も書いておきましょう。
③財産や資産について
預貯金、不動産、有価証券、車や住宅のローンや借入金などの負債について明記しておきましょう。健康保険証、通帳・印鑑、登記簿謄本などの保管場所の記載も忘れずに。
④ペットについて
特に家族が一緒に住んでいない場合は、世話をしてほしい人だけでなく、普段食べているペットフードやおやつの種類、お気に入りのおもちゃ、かかりつけの動物病院など詳しい情報も書いておきましょう。
⑤家族や友人への感謝
エンディングノートは、今まで面と向かっては伝えられなかった感謝の気持ちを伝えられる絶好のチャンスです。思い出の写真を貼って、日記のようにしてみるのもいいかもしれませんね。
⑥葬儀について
様々なことに追われているご家族の負担を少しでも減らせるよう、希望する葬儀の規模やお墓の場所、喪主を務めてほしい人・葬儀に呼んでほしい人、遺影に使ってほしい写真などを書いておきましょう。
⑦医療や介護の希望
突然大きな病気にかかってしまい、老後の医療や介護に関する希望を伝えられない可能性もあります。万が一に備えて、延命治療は望むのか・在宅介護が良いのか、など事前に書いておきましょう。
⑧親しい人の連絡先
親しい人の連絡先リストを作成しておけば、ご家族が訃報や葬儀の連絡をする際に役立ちます。ご家族が把握できていない交友関係もあると思いますので、しっかりノートに書いておきましょう。
⑨パソコンやスマホのID・パスワード
IDやパスワードを伝えていないと、ログインできず、デジタルデータを引き継げないことも…
スマートフォンやパソコンへのログイン情報、登録しているWebサイトやSNSアカウントのID・パスワード、利用している音楽・動画・電子書籍などの有料サービスなどについてまとめておきましょう。
エンディングノートに関する注意点3つ
①エンディングノートの保管場所を知らせておく
エンディングノートを作成したら、必ず保管場所を家族に知らせておきましょう。しかし、エンディングノートには通帳・印鑑の保管場所などの重要な情報が記載されています。あまりわかりやすい場所には置かず、信頼できる人だけに保管場所を伝えましょう。
②法的効力は持たない
エンディングノートには形式にとらわれず自由に記入できる代わりに、法的な効力はありません。遺産相続に関するご自身の希望を確実に通すためには、エンディングノートとは別に遺言書を作成しましょう。
③暗証番号は書かない
クレジットカードやキャッシュカードの暗証番号などは、エンディングノートには書かないようにしましょう。万が一第三者の手に渡ってしまった場合、危険です。エンディングノートと一緒にキャッシュカードや通帳、銀行印などを保管しておくことも避けましょう。
最後に
終活をしてご自身の人生を振り返る中で、伝えられていない思いがあることに気づいた方も多いのではないでしょうか。
エンディングノートは、どんなことでも自由に、自分らしく表現できる場所。エンディングノートを活用して、最後にあなたの思いを大切な人に伝えてみては?お相手もきっと喜んでくれるはずですよ。